政治の指導者が過去を書き換え始めたら、将来について心配をすべきである。ロシア、ハンガリー、日本、そして中国で最近見られた、歴史教科書を変えようという政治家主導の取り組みは、ナショナリズムの台頭を知らせる危険信号だった。 ウラジーミル・プーチン大統領は今年1月、ロシアの学校で使う統一歴史教科書を新たに作るための会議を主宰した。そして、現在使われている教科書の多くは「イデオロギーのゴミ」で、「ファシズムとの戦いでソビエトの人民が果たした役割を軽視している」と不満をあらわにした。 大統領は、東欧諸国は1945年にソビエト連邦に占領されたとの見方が嫌いで、ソ連はこれらの国々をファシズムから救ったとの見方を好んでいるという。 ウクライナ危機で明らかになった歴史議論の政治的重要性 この歴史を巡る議論が政治的に重要であることは、今回のウクライナの危機で明らかになった。ロシア政府はこのところずっと、ウクラ