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ブックマーク / ikeuchisatoshi.com (14)

  • 実はNHKBS1はすごいインテリジェンス情報の塊 | 中東・イスラーム学の風姿花伝

    春の番組改編で、NHKBS1の国際ニュース番組もいろいろ変わった。NHKBS1の各種の国際ニュース番組は、国際情勢を見る上で必須のツール。 時間はスポーツなどで変わることがあるけれど(←やめてほしいです。ニュース・チャンネルとスポーツ・チャンネルは分けてください、NHKさん。特に、オリンピックやワールドカップがある期間には国際ニュース番組がぐっと減るというのは困ります。まさにその陰で毎回世界で大事件が起こっているじゃないですか)、私が特に重視しているのは以下の番組。 「ワールドニュース」(朝6:00~6:50) 「キャッチ!世界の視点」(朝7:00~7:50) 「ワールドニュース・アジア」(午後2:30~2:50) これだけのために受信料を払っても安くない、というか個人的にはこれだけのために払っているとすら思っている。それに加えれば深夜12時からのBS世界のドキュメンタリー。 これらの番組

    実はNHKBS1はすごいインテリジェンス情報の塊 | 中東・イスラーム学の風姿花伝
    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2017/06/04
    “隣国の国営放送の傍受・解析はインテリジェンスの基本で、それを国民全員がやろうと思えばやれる状態になっているなんて、すごいこと”
  • 井上達夫『リベラルのことは嫌いでも・・・』を読んでしまった | 中東・イスラーム学の風姿花伝

    駒場の東大の生協で発売されたばかりのこれを買ってきた。 『リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください--井上達夫の法哲学入門』(毎日新聞出版) 「タイトルがね〜」とくさしながら読み始めたが中身がすごく真摯でかつ単刀直入なので引き込まれてしまって、タイトルなど気にならなくなった。いや、当に、リベラリズムのことは嫌いにならないでください、と心の底から思った。 (「人文系の先生のことは嫌いでも、人文系学部は社会に必要だから嫌いにならないでくださ〜い」とか応用が効くような気もしてきた) この著者は、私が大学に入った頃、1・2年の教養学部の頃に『共生の作法』(創文社、1986年)を読んで以来、が出るたびに買って読んできた。 思い出深いのはやはりこれでしょうか。こののインパクトはすごかった。 『他者への自由―公共性の哲学としてのリベラリズム』(創文社、1999年) その当時

    井上達夫『リベラルのことは嫌いでも・・・』を読んでしまった | 中東・イスラーム学の風姿花伝
    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2016/12/23
    “「人文系の先生のことは嫌いでも、人文系学部は社会に必要だから嫌いにならないでくださ〜い」とか応用が効くような気もしてきた”
  • 【寄稿】『朝日新聞』オピニオン欄でイスラーム主義活動家の主張にセカンド・オピニオンを | 中東・イスラーム学の風姿花伝

    中東・イスラーム学の風姿花伝 池内恵(いけうち さとし)が、中東情勢とイスラーム教やその思想について、日々少しずつ解説します。有用な情報源や、助けになる解説を見つけたらリンクを張って案内したり、これまでに書いてきた論文や著書の「さわり」の部分なども紹介したりしていきます。予想外に評判となってしまったFC2ブログ「中東・イスラーム学の風姿花伝(http://chutoislam.blog.fc2.com/)」からすべての項目を移行しました。過去の項目もここから全て読めます。経歴・所属等はブログのプロフィール(http://ikeuchisatoshi.com/profile/)からご覧ください。 メニューとウィジェット

    【寄稿】『朝日新聞』オピニオン欄でイスラーム主義活動家の主張にセカンド・オピニオンを | 中東・イスラーム学の風姿花伝
  • 【新企画】おじさん雑誌レビュー『中央公論』8月号特集は「生き残る大学教授」だが | 中東・イスラーム学の風姿花伝

    この時期、月刊誌が送られてきます。研究室に来てみると『文藝春秋』と『中央公論』などが届いていました。 こういう雑誌の慣行として、寄稿していると送っていただけるようになります。私は親の代からそういう生活をしているので、執筆することもある月刊誌が定期的に届くとさっと目を通す、という生活に慣れ親しんでおります。 送られてこなかったら買って読むかというとそれは全く別の問題なので、通常の意味での正式な読者ではありませんが、雑誌の紙面が自分の「仕事場」「市場」ともいえるので、そういう目で、半ば「自分のこと」として、子細に、またシビアに見ているという意味で、通常より熱心な読者と言えます。 寄稿したことがある人は大学業界などの書き手や、あるいは政治家・経営者・官僚などの実務家を中心に、累計ではかなり多いので、送られてきている人も多いでしょう。こういった月刊誌の一定の割合の部数は「書くこともある」層に届けら

    【新企画】おじさん雑誌レビュー『中央公論』8月号特集は「生き残る大学教授」だが | 中東・イスラーム学の風姿花伝
    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2016/06/13
    インド哲学科とは何か、等。
  • メディアと政治の関係と、それを支えていたムラ社会の崩壊はどこまで及ぶか | 中東・イスラーム学の風姿花伝

    これは重要なコラム。 三浦瑠璃「メディア「ムラ」は民主的に統制されるべきか?―高市総務相の放送法発言問題」『山日記』ブログ、2016年2月16日 浅薄な党派性や、学者業界のやっかみ、色々なゲスの勘ぐりとかは別にして、自分の拠って立つ根拠を問い直すのに有用な論説です。 メディアへの政治の介入がメディア産業大手の媒体で盛んに議論されるけれども、どこかピンとこない。 言論が不自由になっているというが、不自由になったとされる事例の大部分は、メディア産業の内部で勝手に自粛し、勝手に忖度して不自由にしているだけだ。確かに政治家の圧力はあるだろう。しかしなぜそれにメディアが脆弱になったのか? ここで三浦さんはメディア産業のムラ社会としての崩壊あるいは弱体化を真の理由としています。 私がもっと大雑把に単刀直入に言ってしまうと、今の政治家が昔よりメディアに圧力をかけるようになったというよりは、今のメディア

    メディアと政治の関係と、それを支えていたムラ社会の崩壊はどこまで及ぶか | 中東・イスラーム学の風姿花伝
    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2016/02/20
    “今の政治家が昔よりメディアに圧力をかけるようになったというよりは、今のメディア産業が以前より財政面でも、知的な優位性や排他性を根幹とした競争力といった存立根拠の面でも脆弱になり”
  • 【寄稿】『UP』8月号には『アラブの春とはなんだったのか?』へのプレビュー | 中東・イスラーム学の風姿花伝

    中東・イスラーム学の風姿花伝 池内恵(いけうち さとし)が、中東情勢とイスラーム教やその思想について、日々少しずつ解説します。有用な情報源や、助けになる解説を見つけたらリンクを張って案内したり、これまでに書いてきた論文や著書の「さわり」の部分なども紹介したりしていきます。予想外に評判となってしまったFC2ブログ「中東・イスラーム学の風姿花伝(http://chutoislam.blog.fc2.com/)」からすべての項目を移行しました。過去の項目もここから全て読めます。経歴・所属等はブログのプロフィール(http://ikeuchisatoshi.com/profile/)からご覧ください。 メニューとウィジェット

    【寄稿】『UP』8月号には『アラブの春とはなんだったのか?』へのプレビュー | 中東・イスラーム学の風姿花伝
    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2015/09/23
    “アラブの春とはなんだったのか』”
  • 【日めくり古典】モーゲンソー『国際政治』から翻訳者に遡ってみた | 中東・イスラーム学の風姿花伝

    ここのところずっとこのからの抜き書きをしているのだが、 今日は一休みして回り道。 このは、私は学生時代に読んだはずなんだけれども、こんなに読みやすかった印象がない。私の方で何かが変わったのか、世の中が変わってリアリズムがより受け入れやすくなったのか。 2013年に文庫化されて、手軽に安価に手に取れるようになったというのがかなり大きい要因かもしれない。単行はとにかくでかくて重くて活字も古くていかにも古色蒼然としたに見えた。ところが文庫になると肩に力を入れずに読める。 あと、原彬久先生の訳文が読みやすい。このは元々は1986年に福村出版から刊行されたもので、「現代平和研究会」による共訳で、代表者が原先生ということになっている。各章の翻訳担当者は各巻の冒頭に記されているが、私などは名前だけしか知らない上の世代の、いずれも錚々たる学者である。 文庫版では原先生が監訳者となっている。翻訳代

    【日めくり古典】モーゲンソー『国際政治』から翻訳者に遡ってみた | 中東・イスラーム学の風姿花伝
  • 現在の歴史認識問題について | 中東・イスラーム学の風姿花伝

    現在の東アジアの国際政治の最大の課題は、すでに活力を失った日をどう縛るかではなく、活力がありすぎる中国をどう縛るか(「縛る」という表現がよくなければ、「の首に鈴をつける」)というものである。この基礎の基礎が、日の議論ではしばしば忘れられていないだろうか。 かつて「日を縛る」ことが東アジアの平和になにがしか役立っていた時代があった。といってもその間に東アジアに地域紛争は起きていたが。その時代を生きてきて、「どう日を縛るか」を考えて発言して、それによって自我を形作り人生を築いてきた人たちが、現在高齢化し、新たな世界状況を見る意欲や能力を失っている。歳をとれば無理もないことである。かつて高齢者が希少だった頃は、むやみに新しいことを知っている必要はなかった。昔の知恵を伝えてくれるだけでよかった。 「自分たちが信じてきたもの、当然と思っていたもの、支えにしてきたものが、大きく変わってしまっ

    現在の歴史認識問題について | 中東・イスラーム学の風姿花伝
    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2015/08/14
    “東アジアで現在、勃興していて、破壊的で、非民主的な勢力は、もはや神である天皇の知らしめす列島ではない”
  • 中東問題としてのギリシア危機 | 中東・イスラーム学の風姿花伝

    今話題のギリシア債務危機。「借金払わないなら出て行け」と言うドイツの世論とそれに支えられたメルケル政権、言を左右し前言を覆し、挙げ句の果てに突如、交渉提案を拒否するよう訴えて国民投票に打って出たギリシアのチプラス政権、それに応えて圧倒的多数で交渉提案を否決してしまう国民。確かに面白い対比です。ユーロ離脱の決定的瞬間を見たい、といった野次馬根性もあって、国際メディアも、中東の厄介なニュースを暫し離れてギリシアに注目しています。 ギリシア問題は、一面で「中東問題」であるとも言えます。もちろん狭い意味での現在の中東問題ではありませんが、根幹では、オスマン帝国崩壊後に近代国際秩序に十分に統合されていない地中海東岸地域に共通した問題として、中東問題と地続きであると言えます。 私はギリシアは専門外なので、深いところはわからないのだが、目に見える表層を、特に建築を通じて、素人ながら調べてみたことがある。

    中東問題としてのギリシア危機 | 中東・イスラーム学の風姿花伝
    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2015/07/07
    “マーク・マゾワー”メモメモ
  • イスラーム教をなぜ理解できないか(5)米保守派による共鳴 | 中東・イスラーム学の風姿花伝

    の「こころ教」によるイスラーム教理解の阻害、欧米のリベラル・バイアスや、ルター的宗教改革を普遍的モデルとしてしまう問題などを取り上げてきたが、そういえば、今、仕事で依頼されてこのをずっと読んでいて、関連書籍と合わせて検討しているのだけれども(遅れています)、ここでも関連する議論が出てくる。 ウォルター・ラッセル・ミード『神と黄金 上 イギリス、アメリカはなぜ近現代世界を支配できたのか』 アメリカの保守派と目され るウォルター・ラッセル・ミードも、イスラーム教のいわゆる「過激派」と論じられがちなワッハーブ派やサラフィー主義と、アメリカのプロテスタントとの類似性を論じている。そして、ミードはアメリカの活力と指導力の発展の過程では、負の側面はあれども、「過激」なプロテスタントの運動が不可欠な要素だったと肯定的評価をしているのである。間接的に、ワッハーブ派はサラフィー主義についても、長期的に

    イスラーム教をなぜ理解できないか(5)米保守派による共鳴 | 中東・イスラーム学の風姿花伝
    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2015/06/14
    “イスラームのワッハーブ派とサラフィー主義の運動およびそれらに根ざす政治運動は、〔キリスト教の〕宗教改革における最も急進的なプロテスタント諸派の運動と不気味なほど似ている。”
  • イスラーム教をなぜ理解できないか(4)「リベラル・バイアス」を単刀直入に言うと | 中東・イスラーム学の風姿花伝

    先日紹介した、Temptations of Powerの著者Shadi Hamid氏が、‘Moderate Muslims’という小文をワシントン・ポスト紙のブログに寄せている。 「穏健派ムスリム」を探すのはもうやめよう、という議論で、欧米で(日でもそれを一知半解に真似て)繰り返されるクリシェの批判から、根的な思想問題に触れている。 The way we use the term, “moderate” means little more than “people we like or agree with.” Almost always, it signals moderation relative to American or European standards of liberalism, freedom of speech, gender equality and so on

    イスラーム教をなぜ理解できないか(4)「リベラル・バイアス」を単刀直入に言うと | 中東・イスラーム学の風姿花伝
    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2015/06/14
    “通説は「本当はムスリムはリベラルなのに、そうではないとする欧米のオリエンタリズムが間違っているんだ」という議論なのです。実際に中東に行って議論をすれば、それは嘘だということはよく分かります。”
  • イスラーム教をなぜ理解できないか(3)「ルター・バイアス」が曇らす宗教改革への道 | 中東・イスラーム学の風姿花伝

    連続講座のようになってきた。今回が第3回となるのか。 まず、日では宗教を「こころ」の問題と捉えることで、イスラーム教の律法主義的な原則が捉えにくくなる。 それに対して、欧米のリベラル派は、リベラルな価値観が普遍的だと信じるあまり、「当のイスラーム教はリベラルで、リベラルではないイスラーム教徒は何か間違っている、物質的原因によって強制されているのか、教育が足りない」と思ってしまう。さらには「イスラーム教がリベラルではないと分析する観察者はオリエンタリズムだ、イスラーモフォビアだ」と断定してしまって、現実に目を向けなくなる。 日と欧米である種の論者がそれぞれ囚われているバイアスが、イスラーム教を見えにくくしている。 欧米では、自らの宗教改革の歴史を普遍的なものと捉え、世界に適用してしまうことで、イスラーム教徒が抱えている思想的課題が見えにくくなるという、もう一つ別のバイアスもある。 これ

    イスラーム教をなぜ理解できないか(3)「ルター・バイアス」が曇らす宗教改革への道 | 中東・イスラーム学の風姿花伝
    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2015/06/12
    “ルター的な宗教改革は現在のイスラーム世界で求められてもいないし、必要でもない。”
  • イスラーム教をなぜ理解できないか(2)リベラル・バイアスが邪魔をする〜米国のガラパゴス | 中東・イスラーム学の風姿花伝

    昨日の「「こころ教」のガラパゴス」(2015年6月10日)が随分シェアされて、いいねが1100を超えている。イスラーム教の宗教規範について、日の規範と対比させることで理解しやすくなった人もいるのではないか。 日では「こころ」に特化した宗教認識が広がることで、それを「常識」「普遍」と受け止めてしまい、それに合わないイスラーム教が「宗教ではない」ように見えてしまったり、「真のイスラームはそんなものではない、もっとひとりひとりの『こころ』を大事にしたものであるはずだ」と強弁して中東の現実から目を閉ざしたりしてしまう。 これについては、読んだ人自身が思い当たるところがあったのではないだろうか。イスラーム教をなんとか知ろうとして手に取ったにそんなようなことが書いてあったりもしたはずだ。 少し構図は違うのだが、欧米でも固有の条件下で同様の障壁があり、認識や議論が阻害されている。欧米の議論は日

    イスラーム教をなぜ理解できないか(2)リベラル・バイアスが邪魔をする〜米国のガラパゴス | 中東・イスラーム学の風姿花伝
    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2015/06/12
    “実際には、現実のアラブ世界のイスラーム教徒はリベラルではないにも関わらず、リベラルな価値や世界観が普遍的であると信じている欧米のリベラル派がそのことを認められない”
  • イスラーム教をなぜ理解できないか(1)「こころ教」のガラパゴス | 中東・イスラーム学の風姿花伝

    最近、いろいろな聴衆に向けて『イスラーム国の衝撃』を叩き台にして話す機会が多いのだけれども、イスラーム教の来の教義・規範・体系を話しても、必ずと言っていいほど「分からない」と言われる。 かなり単純化して基的なところを話しても「分からない」と言われるので、問題はイスラーム教の教義そのものやそれを私がどう解説するかではなく、日の聞き手の側に、「宗教」というものに対する頑迷な思い込みがあるからではないかと痛感する。 日の現在の宗教認識について、ヒントになる論説があったので紹介してみよう。 「「こころ教」と「原理主義」の時代が来る? ビジネスパーソンのための仏教入門(4)」 この記事は、浄土真宗の僧侶で仏教学者でもある佐々木閑氏へのインタビューである。佐々木氏はここで、日の既成仏教の「こころ教」化という概念を提示し、批判している。メインストリームの「こころ教」化が、そこで満たされない層の

    イスラーム教をなぜ理解できないか(1)「こころ教」のガラパゴス | 中東・イスラーム学の風姿花伝
    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2015/06/12
    “「こころ教」の場合は、世界の大多数の人が信じている律法主義的な宗教を丸ごと「宗教じゃないでしょ」と言って頭から退け、自足してしまうのだ。”
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