「AIグラビア」で“非実在”の概念が塗り替わる? 論点を整理する:小寺信良のIT大作戦(3/3 ページ) 表現規制はあり得る? 実在しないキャラクターゆえに、ポーズや衣装、あるいは表現されたものに対して、被写体から文句が出る事はない。つまりどのような扱いをされても実在しないので、虐待やセクハラなどで訴えられる可能性はない。だがそれを表現として受け入れられるかどうかは、また別の問題である。 2010年、東京都青少年健全育成条例において、実際には存在しない、表現上だけの「非実在青少年」を規定し、これを掲載する図書類の販売を制限する改正案が議論されたことがある。児童ポルノ規制は、実在する児童への性的虐待及び搾取を防止するのが本来の趣旨だが、「絵に描かれた児童も保護しよう」というわけである。 当時の騒動を知らない人からすれば全く意味が分からないかもしれないが、当時は相当大真面目にこの改正が行なわれ
