厚生労働省は、勤務医や看護師の長時間勤務が常態化している状況を改善するため、2014年度からすべての病院に労働環境の見直し計画を作成するよう求める。 日中の短時間だけ勤務可能な制度の導入を働きかけるなどして、出産をきっかけに離職した医師や看護師らが職場復帰しやすい環境を作り、1人あたりの負担を軽くする狙いがある。 厚労省は今年度末までに、各病院が作成する計画の基本指針をまとめる。基本指針では、退職金の受け取りや育休の取得ができるなど正規の職員と同様の待遇で数時間だけ勤務する「短時間正職員」制度や、夜勤時間を限定する「変則シフト制」の導入が望ましいとの考えを盛り込む。医療には携わらず、医師の事務作業だけ補助する「医療クラーク(医師事務作業補助者)」についても医師の負担軽減の観点から、積極的に採用することが望ましいとの考えを示す方針だ。