微小な針が多数ついたパッチを皮膚にはるだけで接種できるインフルエンザワクチンを、米ジョージア工科大などの研究チームが開発し、動物実験で効果を確認した。針は皮膚に刺さると溶け、ワクチンと共に吸収される。実用化すれば、自分でも接種でき、輸送や保存も簡便になり、接種費用が抑えられる。米医学誌ネイチャー・メディシン(電子版)で発表した。 開発したパッチは、生体に吸収されやすい物質でできた高さ0.7ミリの針が100本ついている。針の中に、液体ワクチンを凍結乾燥させた粉末が入っている。 人の皮膚に似た豚の皮膚を使った実験で、親指でパッチを皮膚に押しつけただけで表皮に刺さり、数分以内に溶け、ワクチンと針が皮膚に吸収されることを確認した。深く刺さらないため、研究チームは「痛くはないはずだ」としている。 このワクチンを接種したマウス6匹にインフルウイルスを感染させたところ、すべて生き残り、体重も5%以