男女賃金格差が過去最少まで縮まったというニュースが発表されました。厚生労働省が発表した2016年の調査では、フルタイムで働く女性の平均賃金は月24万4600円と3年連続で最高となったとのことです。男性の賃金の73%となり、男女賃金格差は過去最少となりました。 確かにこれは男女の社会経済格差縮小に向けた嬉しいニュースですが、あくまでもフルタイムで働く常勤雇用者に限定した調査である点が問題です。常勤雇用者でさえも男女賃金格差があるということ自体、非常に大きな問題ですが、日本の男女賃金格差、男女の社会経済的地位格差が最も強く表れているのは、女性の多くが非正規雇用であるという点です。非正規は雇用も不安定で、給与も正規雇用よりはるかに低く抑えられています。しかも、同じ非正規でも女性の方が男性よりも賃金が低いのです。 まず、性別・就労形態別の賃金格差を見てみましょう。 この図は2015年の賃金構造統計