先日私は、256MBのUSBペンドライブを購入し、個人ユースのドキュメント類や仕事関係のデータを保管するために使用している。そしてLinuxのファンであり、手に入れたオモチャは最大限に活用するのを信条としている私としては、ペンドライブでも起動可能な単純かつ小型のディストリビューションがないものかと探してみた。そこで見つけたのがDebianベースのDamn Small Linuxで、これには多数のアプリケーションがバンドルされているものの、わずか50MBの容量に収まってくれるのだ。この結果得られたのは、使えば使うほど気に入るという、素晴らしい体験であった。 DSLは様々な方式での試用が可能で、ビジネスカードCDからの起動、ハードドライブへのインストール、USBペンドライブからの実行などの他、Windowsからの実行すらも行うことができる(Qemuを使用)。今回、同プロジェクトのwikiをざっ
ソフトウェアを使わせたくない? そんなときはどうしたらよいのだろう。 はじめに 先日、次のような質問を受けた。 「あるソフトウェアを特定の人やグループに、あるいは特定用途で使わせたくないのだが、ライセンス的にどうにかならないか」 結論から言ってしまえば、できないこともない。ただ、それなりにいろいろ考えなければいけないことが多く、しかも考えただけの見返りがあるとも言い難いような気がする。いずれにせよ、以下では何を考えないといけないかを簡単にまとめてみることにしよう。 とりあえずざっくり場合分けをしておきたい。この話は、ソフトウェアの著作権を自分が全て持っている場合と、一部しか持っていない場合とに分けて考えなければならないからだ。本稿では、とりあえず前者についてのみ言及することにする。後者まで含めると長くなりそうなので、そちらは稿を改めてまた、ということにしたい。 ソフトウェアの扱いを自分で全
IT専門職としてのキャリア形成とその維持を考えているならば、3つのポイントを常に考えておくべきだろう。 1つ目のポイントは、一般に信じられているのとは逆に、ITキャリアの形成に責任を負うのは雇用主側ではなく、個々人が責任を負うべきものだという点である。たしかに良き雇用主であれば、従業員の着実なキャリア形成に対するサポートは自らの責任だと心得ているものだが、当事者である己自身ほど自分のキャリアに関心を持ってくれる者などいはしないのだ。 2つ目のポイントは、今日の雇用環境はスキルと経験をますます重視するようになっている点である。自らのスキルや経験値を高めようとする意欲を自分自身が持っていなければ、それがテクニカル分野であれマネージメント分野であれ、昇進するチャンスはもとより、現在の仕事を将来的に維持できる可能性すらもか細くなっていくものだ。IT業界は弱肉強食の世界であり、より高度な(つまりは時
Joe Barrの記事「今日のLUGの意義を考える」を読んだ日と前後して、地元の町に新しいLinuxユーザグループ(LUG)が設立されたことを知らせる電子メールが届いた。私はこの記事を念頭に置き、Linuxやオープンソースではなくフリーソフトウェアの支持者という観点から、このグループの最初と2回目のミーティングに出席した。そこでの経験からわかったが、LUGには今でも意義がある。理由こそ以前とは違うが、その存在意義はおそらくこれまでより大きい。 仕事の都合で欠席したことも多かったが、90年代末から数年前まではSydney Linux Users Group(SLUG)のミーティングにかれこれ10回以上は出席した。このSLUGミーティングでの体験は圧倒的だった。100人を優に超える人々が大学の講堂を(ときには2つも)毎月埋め尽くし、交流を深めたり問題や解決策を分かち合ったりしたのである。見た感
GNU General Public License(GPL)を無視した企業にはどのような罰が待っているか、ご存じだろうか。これまでは、Free Software Foundation(FSF)とオープンソース・コミュニティから糾弾されるだけ。せいぜいコードの開示あるいは書き直しを迫られる程度だった。しかし、そのような不埒な企業にとって、Sarbanes-Oxley Act of 2002の知的財産開示規定は新たな脅威となるかもしれない。 「ソフトウェアのライセンスを遵守しなければ、使用する権利などありません。権利があると株主に述べたとすれば、それは虚偽説明になります」と、組み込みシステムを販売するWasabi Systemsで法務を担当するJay Michaelsonは言う。Wasabi自体、GPL下のコードを利用しており、同社の収入のおよそ半分は組み込み型BSD製品によるものだという。
シーエフ・カンパニー(但木守代表取締役)は、PDA用ネットワークHUB「PD A Communication Gate」の販売を4月から開始する。価格はオープン。 「PDA Communication Gate」は8個のUSBポートを備えたイーサネットHUB。U SBケーブルなどで最大8台までのPDAをLANに同時接続が可能で、PCを経由せず 直接、サーバーと情報の交換ができる。ネットワーク関連のハード・ソフト設 計を手がけるネットアライブ(前田一也代表取締役)が開発した。 PDA用クレードルでは、PDAを置くだけでサーバーとシンクロでき、クレード ル経由で、FTPまたはHTTP通信を行う各種TCPアプリケーションが利用できる。 USB充電機能をもつPDAの充電や充電しながらの通信も可能。PDA単体で収集し た情報を一括でサーバーにアップロードしたり、サーバーの情報を複数の
Microsoftが最近行った調査が、あちこちで話題になっている。Microsoftのお騒がせは毎度のことだが、今回は「古いハードウェアならLinux」という定説が事実ではないと印象づけようとしている。 eWeekの記事によると、Microsoftは、「古い」システムにLinuxの「CD-ROMをセットしインストール」するという高度に錯綜した調査を行ったのだという。皮肉なことに、この調査はLinuxが古いハードウェアでも動作することをMicrosoft自身が認める結果となっている。eWeekの記事にあるグラフには、SlackwareとKnoppixは1997年以降の「平均的」PCで動作するとあるのに対して、Windows XPは1999年以降の、Windows Server 2003は2001年以降の平均的なPCでなければ動かないとあるのだ。 この調査の問題点 eWeekの記事には、テ
デスクトップ・オペレーティング・システムにはWindowsが最も好ましい。私は密かにそう思っている。フリーソフトウェアの熱狂的なファンやMacに耽溺する者ならいざ知らず、普通のコンピュータ・ユーザーは誰しもそう思っているだろう。 私がLinuxを使っているのは、それが安いからであり、反骨精神の燃えかすとして「権力者に蟷螂(とうろう)の斧を振り下ろさんがため」なのだ。しかし、そのMicrosoftが、最近オープンソースを受け入れ始めた。それもなかなかの献身振り。まるでオープンマインドに目覚めたかのようなその姿に、常用している2台のコンピュータのLinuxをお払い箱にしてWindowsに乗り換えようと思ったほどだ。ところが、またもWindowsのセキュリティホールが明らかにされた。いやはや。まだしばらくは、無償で信頼性が高く安全なLinuxに頼らざるを得ないようだ。少なくとも、あと1〜2年の間
設備資産管理会社Datastreamでは、かつて、SunのプロプライエタリなハードウェアとSolarisオペレーティング・システムを用いて基幹システムを運用していた。しかし、基幹データベースに使用していたハードウェアの性能や価格に不満があったホステッド・ソリューション担当副社長Jim Plourdeは、2002年に、低価格のIntelサーバーへ移行することを内定した。それでは、オペレーティング・システムは何にしたのだろうか。 Datastreamは設備資産管理サービスを提供する企業だ。顧客は世界に広がっており、同社の設備資産管理ソフトウェアおよびホステッド・ソリューションを利用して、製造や輸送に用いる設備あるいは建物などの高額な固定資産を管理し、実働状況を分析して運営に活かしている。同社のソリューションはDatastream 7iと名付けられ、当初は完全なオンサイト型設備資産管理システムだ
2年前、私はWebベースのお茶販売ビジネスに乗り出すことに決めた。ハードウェアには悩む余地がなかった。家に古いiMacがあったので、当然、これがメインのビジネスコンピュータになる。ソフトウェアにはいろいろと思いわずらった。少ない手元資金で事業をつづけていくには、経費節減に大胆な策を講じなければならない。私の場合は、オープンソースソフトウェアがその答えになった。私が使用するオープンソースプログラムは急速に成熟してきていて、いまでは機能完備。類似プロプライエタリソフトウェアの完全な代替品として使用できるまでになっている。 まず、必要なソフトウェアのリストを作成してみた。iMacにはメールプログラムとアドレス帳がついているし、AppleWorksソフトウェアも付属していて、ちょっとしたデータベースと文書作成に使える。あと必要なものは、HTMLコーディングソフトウェア、ショッピングカート、画像操作
Linuxユーザグループ(Linux User Group:LUG)がLinuxの急速な発展と拡大に大きな役割を果たしたことは間違いない。Linuxの初期の時代、LUGには、Linuxを広めようという熱意を持ったさまざまな職業の人々が集まっていた。だが今日では、メンバーのほとんどはIT業界の玄人だ。LUGは今でも有意義なものだろうか? 私の住むオースティンでは、この地区の元祖LUGの創設メンバーで、会の発展に大いに貢献したある弁護士がLUGミーティングの場所を提供してくれていた。当時のLUGには、ホビイスト、主婦、フランス語教師、エンジニア、サラリーマン、大学教授、学生、プログラマなどが参加していて、誰もがLinuxについて熱い想いを抱いていた。今日では、初期のメンバーはほとんどいなくなってしまった。現在のメンバーであるシステム管理者たちは、Linuxをもっと客観的な目でとらえ、他のOSと
Solarisオペレーティング・システムのソースコードをリリースしたとき、Sun Microsystemsは人々が手に取り動かしてみるだろうことは確信していた。しかし、期待したものは、その先にある。OpenSolarisコードのコミュニティが形成され、25年以上にわたってSunが開発を続けてきたSolarisが新たな段階へと発展することこそが目標だったのである。今、Sunが待ち望んでいたコミュニティが活動を始めた。 OpenSolarisコミュニティは、6月の創設以来、少なくとも3つの派生ディストリビューション――SchilliX、BeleniX、Nexenta――を生み出した。それだけではない。他のオペレーティング・システム向けの活動もしており、DTraceをFreeBSDに移植中である。 OpenSolarisマーケティング・チームのディレクターClaire Giordanoによると
Epson Electronics America(EEA)が自社のWebサイトを立ち上げたのは1998年のことである。当時の例に漏れず、Windowsサーバー上のスタティックHTMLサイトだった。しかし、ライセンスと保守の経費が思いのほか高く、またダイナミック・サイトに改める必要があったため、翌1999年には早くも新しいサイトへの移行に着手している。移行を指揮するニュービジネス担当役員Roy DaSilvaが目指したのは、Linuxサーバー上でオープンソース・ツールを使って構築するサイトだった。 EEA(カリフォルニア州サンノゼ)はセイコーエプソンの子会社で、1998年11月に設立された。省電力LCDスクリーンやモニターなど、一部のエプソン製品について、米国における販売、マーケティング、エンジニアリング上のサポートを行っている。 EEAがWebサイトを立ち上げた頃について、DaSilv
最近、Slashdotに「A Look At Windows Server Outselling Linux」という記事が掲載された。その中で、CoolTechZoneの「Linux is Doomed, Thanks to Microsoft(Linuxに終焉、Microsoftのおかげ)」なる噴飯もののタイトルのニュースが参照されている。このニュースは、タイトルも内容も、今世紀最悪のウソ八百である。その理由を述べよう。 全世界における第3四半期のサーバ販売に関するIDCの最新レポートによると、初めてWindowsの市場シェアがUnixのシェアを上回った。これは特に驚くようなことではなく、Windowsの市場における地位は過去10年間上昇していたのであり、一方Unixの収益は伸び悩んでいたのだ。覚えているだろうか、90年代初期にMicrosoftがWindows NTはUnixキラ
多くのコンピュータ・ユーザにとって、セキュリティ・アーキテクチャは新しい概念である。ユーザたちは、ウイルス、ワーム、スパイウェア、その他のマルウェアなどのセキュリティ上の脅威については知っている。ウイルス対策プログラムやファイアウォールについても耳にしたことがあり、実際に使用している人も多い。多くの人は、侵入検知システムも使用している。だが、その一方で、アーキテクチャ・セキュリティというものは、大半のコンピュータ・ユーザにとって、依然として得体の知れない存在である。 実のところ、ウイルス対策ソフトウェア、ファイアウォール、侵入検知といったものは、セキュリティの上っ面にすぎない。これらはすべて、能動的な脅威への対応を目的とした受動的な対策である。脅威を予期してその害をなくすことを目的とした、主体的・積極的な対策ではないのだ。これらのアプリケーションは、大きな役割を果たすものではあるが、これ
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