国民のほうがずっと冷静 エリートパニックという言葉を聞かれたことがおありだろうか。『災害ユートピア』(レベッカ・ソルニット著)に出てくる造語で、災害情報を伝える側の人が陥る恐慌のことだ。 17日付の東京新聞の社説によれば、〈『普通の人々』がパニックになるなんて、とんでもない…。エリートパニックがユニークなのは、それが一般の人々がパニックになると思って引き起こされている点です〉と書かれているという。 そのくだりにハッとした。5年前のイチF(福島第一原発)事故の記憶が甦った。当時、官邸の混乱ぶりを伝える情報があるルートから刻々と入った。 官邸は最悪の状況に陥っていた。イチFの暴走がつづけば東日本が壊滅する。といって真実を国民が知ればパニックが起きる。無数の人々が逃げ惑い、多数の死者が出る。私の頭にはそんなイメージが膨らんだ。 枝野幸男官房長官(当時)は「直ちに健康に影響はありません」と会見で繰
DOL特別レポート 内外の政治や経済、産業、社会問題に及ぶ幅広いテーマを斬新な視点で分析する、取材レポートおよび識者・専門家による特別寄稿。 バックナンバー一覧 凋落する米国、難民問題やテロに揺れる欧州、台頭する中国、そして経済再生への試行錯誤を続ける日本――。混迷する世界はどこへ向かうのか。「ヨーロッパの知性」と称される経済学者、ジャック・アタリ氏は、これまでも、ソ連崩壊、金融バブル、新たなテロの脅威、インターネットによる世界変化などを予測し、見事に的中させてきた。アタリ氏が考える足もとの世界のリスク、そして来るべき新たな世界秩序とはどんなものか。去る2015年12月、株式会社ワークスアプリケーションズが開催した日本最大級のビジネスフォーラム「COMPANY Forum 2015」に参加したアタリ氏の基調講演と単独インタビューの内容を基にお伝えする。(取材・構成/ダイヤモンド・オンライン
(前回はこちら) 若槻礼次郎・民政党内閣や南次郎陸相、金谷範三参謀総長が、関東軍や永田鉄山ら一夕会系中堅幕僚層に引きずられたのはここまでだった。 11月に入って、関東軍は北部満州(北満)の黒竜江省都チチハルへの進撃を企図した。だが、ソ連との衝突を危惧する軍中央首脳部は、これを阻止すべく、臨時参謀総長委任命令(臨参委命)を発動した。北満は旧ロシアの勢力圏で、なお中東鉄道などソ連の権益が存続していた。 臨参委命とは、本来は天皇の統率下にある出先の軍司令官を、勅許によって参謀総長が直接指揮命令できる権限によるものである。それは、関東軍ら出先機関への統制力を強化するための処置だった。 若槻内閣も、国際的な考慮から、関東軍の動きを止めるよう南陸相や金谷参謀総長に強く求めた。 南陸相・金谷参謀長は、この臨参委命によって関東軍のチチハル占領を阻止した。関東軍は、中国側の馬占山軍との戦闘経過のなかで一時チ
むろたに・あつこ/富山県生まれ。みずほ総合研究所での法人向けコンテンツ企画・制作を経て独立。国内市場が縮小する困難な時代に結果を出す経営者や、ビジネスの現場を多数取材。成熟化する日本の新しい社会の動き、そこで活躍するユニークな人々の取材も多い。 シリーズ・日本のアジェンダ 崖っぷち「人口減少日本」の処方箋 「日本で人口減少が始まった」と言われて久しい。先の国勢調査によると、足もとの日本の人口は約1億2806万人。国立社会保障・人口問題研究所の中位推計によると、この数が2030年に1億1522万人、さらに2060年には8674万人まで減ると予測されている。人口は国の国力を推し量る上で最も重要な指標だけに、今の日本の状況はまさに「崖っぷち」と言える。世間では、少子化、高齢化などの現象について、様々な角度から分析が行われている。しかし、全ての国民が人口減少について、正しく理解しているわけではない
否定表現としての”大艦巨砲主義”日本海軍の戦艦大和が沈んでから、今年の4月7日で70年を迎えました。その節目とあってか、いくつかのメディアで大和を題材にした記事を見かけましたが、その一つにこんなのがありました。 世界最大の46センチ主砲が敵戦艦に火を噴くことはなく、この最後の艦隊出撃で、撃墜したとされる敵機はわずか3機だった。大艦巨砲主義の誇大妄想が生んだ不沈戦艦への“信仰”に対し、宗教家の山折哲雄さん(83)は「大和とは、いびつな時代のいびつな象徴だった」と指摘する。 出典:大和撃沈70年:最後の特攻、敵機撃墜たった3機(毎日新聞) 毎日新聞の記事では、宗教家の言葉を引く形で「大艦巨砲主義の誇大妄想」とそれが生んだ「浮沈戦艦への信仰」と、批判的・否定的なトーンで伝えています。NHKでも過去に歴史ドキュメンタリー番組「その時歴史が動いた」で『戦艦大和沈没 大艦巨砲主義の悲劇』を放映していま
ぼへちゃん、今日は新人さんへの研修をやっているようです。 ぼへ:わからないことあったら、何でも聞いてね! 新人:あの、素朴な疑問なんですけど、なんでCドライブっていうんですか? ぼへ:それは不思議に思うよね、AとかBとかなくて、いきなりCだものね。昔はね、AドライブとBドライブはフロッピーディスクが使っていたの。まだ、ハードディスクが高価な時代でね、Aドライブには、OSを起動させるためのディスクをいれてね、Bドライブには、アプリケーションを起動させるためのディスクをいれて使ってたんだよー。 それで、その次に使われるようになったハードディスクがCになったってわけ。 さて、ぼへちゃんは得意げに説明していますが新人さんはとてもけげんな顔をしていますね。 あれ、わかってもらえなかったのかな、と思いきや「フロッピーディスクってなんですか」という質問が来ました・・・。 ああ、そうか、この年代だと、フロ
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Twitterで佐々木俊尚さんが(米国と戦争を始めたのは)「国民が大喜びで戦争を求めたからです」と発言されたことで、多くの方々がコメントされています。 佐々木俊尚さん sasakitoshinaoの「国民が大喜びで戦争を求めたからです。」 やり取りを見ていて、とても多くの人たちが「戦争は軍部の独走。国民が強制されて戦争が始まった」と考えていることに、危うさを感じました。 戦争を体験していない現代の私たちは、日本が戦争を始めた状況を知ることで多くのことを学ぶことができます。その方法はいくつかあります。 NHK番組「日本人はなぜ戦争へと向かったのか 第3回 "熱狂"はこうして作られた」(2011/2/27放映)はそんな参考になる情報の一つです。上記Togetterの中でも紹介されています。 NHKオンデマンドで配信していますが、Dailymotionというサイトでも動画が掲載されていましたので
120年前の7月25日、日清両国の海軍が仁川の沖合で激突した。いわゆる豊島沖海戦である。これによって日清戦争(中国では”甲午戦争”)の火蓋が切られた。両国が正式に宣戦を布告したのは8月1日だが、中国では7月25日が日清戦争が始まった日として認識されている。そのため、25日には中国の主要メディアがこぞって日清戦争敗北の意味を振り返る特集記事や論説を掲げた。 「中華民族の偉大な復興」という目標 日本ではほとんど知られていないが、中国では今年に入ってから、さまざまなメディアが「甲午戦争」を振り返るキャンペーンを張ってきた。 習近平国家主席も、「甲午」の意味合いを強調している。6月9日には中国科学界の重鎮を集めた演説で「今年は甲午の年だ。このことは中国人民と中華民族にとって特別な意味を持つ。我が国近代史上においても特別な意味がある。……そしていま、われわれは中華民族の偉大な復興という目標にかつてな
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「戦後70年」特別鼎談 児玉誉士夫 笹川良一 瀬島龍三 四元義隆ほか「黒幕たちの戦後史」を語りつくす 保阪正康×佐高信×森功 暴力とカネの力を利用して、社会の表と裏をつなぐパイプ役—そんな男たちが日本社会の中枢を牛耳っていた時代が確かにあった。暴力団員を手なずけ、政治家や財界人を動かした「黒幕列伝」。 書けば消される 森 平成の世になって、政治家も財界人も小粒になり、いわゆる「黒幕」と呼ばれる人がほとんどいなくなりました。しかし、戦後70年の歴史のなかである時期までは、確かに黒幕たちが政治や経済を動かしていましたね。 保阪 戦後の黒幕の原点ということでいうと、やはりGHQ、米国との関係を抜きにしては語れません。例えば、マッカーサーの「片足」とまで言われたチャールズ・ウィロビーの周辺にいた人たちです。ウィロビーは参謀第2部の部長として諜報・保安・検閲を管轄した典型的な軍人タイプだけれど、彼の
教えて! 尚子先生 第二次世界大戦後、なぜイスラエルが建国されたのですか?<後編>【中東・イスラム初級講座・第17回】 チュニジア、エジプト、リビアと革命が続く中東。今でも毎日のように、テロや紛争のニュース が絶えません。なぜ中東では革命や政変がこんなに起こるのでしょうか。今回はユダヤ人はなぜ、イスラエル国家を建設したか。シオニズム思想が生まれてから建国までの歴史的経緯について紹介します。 【関連記事】【中東・イスラム初級講座・第16回】第二次世界大戦後、なぜイスラエルが建国されたのですか?<前編> 今回は、ユダヤ人が国家を建設しようとする経緯の後半、シオニズムが生まれてから建国までの歴史的流れについて説明してみたいと思います。 ユダヤ人の中でもシオニズムに対する見解はさまざまで、1)ヘルツルのようにユダヤ人の問題を政治的に国家建設によって解決しようとする政治的シオニズム、2)ビルー運動の
ニュース3面鏡 インターネットの登場以来、以前にもまして巷にはニュースがあふれ返っています。そうしたニュースや出来事の中から、DOL編集部が気になる出来事を厳選し、正面のみならず右から左から、価値あるニュース、楽しいニュースをお届けします。 バックナンバー一覧 「カワサキ・ハロウィン」は1997年スタート。このころからハロウィンは本格的に一般層への認知度が高まりだした Photo:カワサキ ハロウィン プロジェクト 日本でハロウィンと言えば、時期にある程度の幅があるが、今日10月31日がハロウィンの当日だ。今や推定の市場規模は1100億円と、バレンタインデイを上回る勢いのハロウィンはどうやって日本に定着したのか。そして今後どうなるのかを考えてみよう。 古代ケルト人の宗教行事が いかにして日本で広まった? 世界的に見ると、大衆行事としてハロウィンを祝う習慣があるのは、アメリカやイギリス、アイ
世界はグローバル化したと盛んにいわれていますが、日本人の海外留学先の大半は、いまだに欧米諸国が占めています。 それにもかかわらず、欧米人の絶対的な価値観を理解できずに留学先に行く日本人がなんと多いことでしょうか。留学先から帰国後も彼らの価値観を理解できていない日本人がなんと多いことでしょうか。 日本人は、歴史教育を軽視しすぎている キリスト教圏に住む人々の価値観に限らず、イスラム教国でも、仏教国でも、その国々の人々がなぜそのように考えるのかといった背景を知ることが重要であるのに、そういったことには目を向けないまま、日本に帰ってくる人々が多いのは残念でなりません。 日本人が歴史や宗教に疎いのは、学校教育における歴史教育の軽視に問題の一端があると、私は考えています。おまけに、歴史と宗教は密接にかかわっているのにもかかわらず、歴史と宗教を切り離して教えているのですから、今の学校教育は間違っていま
朝日新聞が「日本軍による慰安婦の強制連行」という記事は誤りだったと認めたものの、韓国政府は依然として慰安婦問題での謝罪要求を続けている。欧米や国連でも「日本政府(日本軍)は多数の朝鮮人女性の尊厳を傷つけた」という歴史認識が広まったままだ。 戦前は欧米を含め世界で公娼制度が存在し、日本だけの問題ではなかった。だが、今や「日本だけが多数の女性をセックススレイブ(性的奴隷)にしたとする誤解」が定着、「ナチスが同時期にやっていた大量虐殺に匹敵するひどい行為をやっていた」というとんでもない見方まで普及しつつある。 慰安婦問題に詳しい西岡力・東京基督教大学教授は「今、日本は慰安婦問題の汚名をそそぐ最後の時。今後10年かける気持ちで粘り強く世界に歴史の真実を伝える努力をしなければならない」と危機感を表す。 誤った史実が広がったのは外務省が積極的に反論してこなかったから。西岡氏は「外務省がこれまでのような
マット安川 今回はゲストに評論家・西村幸祐さんを迎え、日本のメディアが抱える問題点や、特に話題の朝日新聞誤報問題やNHK偏向報道疑惑、これらの国外に対する影響力など広く現状をお伺いしました。 西村 幸祐(にしむら・こうゆう)氏 ジャーナリスト、作家。音楽雑誌編集などを経て、主にスポーツをテーマに作家、ジャーナリストとしての活動を開始。2002年の日韓ワールドカップ取材以降は拉致問題や歴史問題などに関する執筆活動を行い、2011年4月『JAPANISM』を創刊。『幻の黄金時代 オンリーイエスタデイ'80s』(祥伝社刊)など著書多数。(撮影:前田せいめい、以下同) 西村 今年、衆議院の総務委員会で三宅博さんという議員が、NHKに外国人の職員は何人いるのかと質問しました。NHKは答えられなかったんですが、じっさい外国からの影響力を強く受けているのは間違いないでしょう。 例えば、中国中央電視台の日
平和も戦争も政治のあり方だから、平和を希求するノーベル平和賞も政治的なメッセージである。今年のノーベル平和賞は、女子教育の権利を訴えてきたパキスタンのマララ・ユスフザイさん(17)と、児童労働問題に取り組んできたインドのイラシュ・サティヤルティさん(60)の二人に授けられた。 そのメッセージは、子どもたちが教育を得たり、不当な労働を強いられないようにしたりすることが大人たちの責務だということ、つまり、子どもたちの人権への擁護ということだろう。 しかし、より政治的なメッセージとしては、タリバーンというイスラム過激派への批判であり、さらに言えば、こうした不寛容な宗教に世界が屈してはならないという警告だと思う(かつてユスフザイさんは、女子教育の権利を主張したことでタリバーンに銃撃された)。 17歳の少女にノーベル平和賞を与えるというノーベル賞委員会の決断には、宗教が不寛容な方向に暴走しているとい
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