最後の『フォーサイト』が届いた。ボクは『フォーサイト』の刊行以来、おそらく最低のコラムを寄稿していたことがある。いまだに恥ずかしい。しかし、それでもなお、日本を代表する素晴らしい雑誌だった。 その最終号から、まずは塩野七生の「男たちへ、女たちへ、若者たちへ」という記事。長く引用するけれどきっと『フォーサイト』も塩野さんも許してくれるだろう。「これからの20年を生きていく1人ひとりの日本人は、何に備え、何を大事にしていくべきか」という最後の問い塩野さんが答える。 「私自身ならば20年後は確実に死んでいるのに、20年後はどうなるなんて無責任なことは言えません。また、若くもないのに若い人に向かって、どう生きよ、なんて言えない。私が若かった頃に、大人たちのもっともらしい意見が大嫌いでしたから。」「若い人には、私も好きなように生きてきたのだから、あなた方もそうすべきよ、と言うでしょう。ただし、その結