発達を後追いしたのがピアジェであり、発達を先回りしたのがヴィゴツキーです。これが決定的な違いとなるでしょう。 ピアジェは認知機能の発達を段階的に描いています。ピアジェは18歳ごろまでの発達しか想定していませんでした。彼は生後から18歳ごろまでの発達を4つに区分しています。 第一の段階が、生後から1年半までの時期に対応する「感覚運動段階(Sensori-Motor Stage)」です。これは、自分の感覚と運動だけで世界を知ることを特徴とした時期です。 第二の段階は幼稚園時代に相当する「前操作段階(Pre-Operational Stage)」です。この頃には、子どもたちは「言葉」という道具を持ち始めて思考することが可能になります。またこの頃から子どもたちは「象徴的な遊び(symbolic play)」に着手するようになります。象徴的な遊びというのは、言わばフィクションの遊び、つまり「ごっこ」