教唆的幇助意思の理論 (この問題は、法律家のなかでも未解決の難しい問題なので、平易な表現をしていませんが、勘弁して下さい。いずれ、もっと平易な表現に改めます。) 一 Winny事件においては、 1 当該被告人の「どのような行為が問題なのか」という可罰的行為の内容の問題と 2 Winnyというソフトを開発、公開する行為と可罰的な幇助意思の存否 というふたつの問題がある。 既に推測として述べた「+アルファ行為」の存否と可罰性の問題は上記1記載の問題であり、他方、これとは別に、Winnyというような犯罪の幇助をも可能なソフトの開発、公開行為と可罰的な幇助意思の存否と認定という一般的な問題もある。 二 ここで教唆的幇助意思の理論として、試案を開示するのは、客観的な行為面である上記1及び主観的意思の側面である上記2記載の問題についての私見である。 1 犯罪の幇助をも可能なソフトの開発、公開行為それ自