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進ちょく管理の第一歩は,納期・コスト・品質を守るためのスケジュールを立てることにある。その時に最も重要なのは,現実感のある作業内容を明確に定義することだ。Part2では,「WBS(Work Breakdown Structure)」を使って,緻密で現実的な計画を作るための勘どころを解説する。 「納期から半年遅れでようやくシステムが稼働した」,「要員の追加投入を繰り返し,人件費がかさんで予算を大きく超過した」――。 当初計画した納期を守ることができず,結果的に赤字に陥るプロジェクトが後を絶たない。仕様があいまいで手戻りが多発した,新しい技術の導入に手こずったなど,原因は様々だろう。 中でも多いのが,きちんと計画を立てていないこと,つまり基本ができていないことである。どこかの工程に遅延が生じたら,その場しのぎとばかりに別の工程を担当する要員を投入。今度は別の工程が遅れ始める。こうなると誰もプロ
顧客候補の「ど真ん中」のタタキ台を提案するには,Web開設による達成目標や,開設目的を明確にしておく必要がある。初回面談のノッケから「外してしまう」と,顧客を振り向かせることは厳しくなってしまう。営業力で修復しようとすればするほど,すれ違うこともあるから,とにかく初期の段階で「外さない」ことが肝心だ。 達成目標や開設目的をおさえて,タタキ台を作成しよう 達成目標や,開設目的によって,最低限外してはならないチェックポイントは異なる。下記の表にリストアップしてみた。 例えば,顧客候補が新たな取引先確保や,公共の助成金申請等にあたって,プレゼンテーション用のWebサイトを一時的に開設することがある。プレゼンテーション用Webではインパクトが最重要だ。ところが,会社設立や事業所および営業所開設の告知のためのWebサイトでは,インパクトは誠実な姿勢を妨げるもので,むしろ邪魔になる。 情報伝達のための
コンテンツ管理システム(以下「CMS」)は、ここ数年間で日本でも徐々に普及し始めており、多くの企業が導入している。現在、ウェブサイト自体を自社のビジネスにとって有力なメディアだととらえる企業が増加し、サイトのボリュームや情報量も加速度的に増加する傾向にある。このため、コンテンツ管理がその必要性も含めて、注目されるようになってきたのだ。 しかし、ほとんどの企業が重要視しているのは更新や運用の問題である。一般的にはスムーズでミスのない更新を可能にするという観点と、これを楽に行いたいという問題解決ツールとしての観点でCMSを導入している場合がほとんどだ。ここでのポイントは、コンテンツ管理がいつの間にか更新運用にすり変わっていることだ。もちろん、更新運用もコンテンツ管理の中の重要な要素であることは疑う余地がないが、それがすべてではない。その結果として、単に運用管理の利便性を求めてCMSを導入した企
TRICHORDチームでは,チームの1週間の時間割(以下「週作業時間割」と呼ぶ)を壁に張り出している。月~金の5日間について,9時45分~18時45分までをコマ割りし,各メンバーの作業内容を書き込んだものだ。 コマ割りは,2時間×3=6時間を中心として,朝15分,夕方15分のスタンドアップ・ミーティング,1.5時間の昼食,および30分のインターバルを2回で構成している。一般に,人間の集中力がもつのは90分だと言われている。大学などの授業が90分で構成されているのもその理由らしい。もちろん個人差はあるが,集中力はそれほど長く続かないということであろう。2時間(=120分)という時間は90分と比べて長いと感じるかもしれないが,120分の中でトイレ休憩などをすることを考えると,とりわけ長いとは言えない。 また,2時間×3=6時間は「ボーッとしている時間がほとんどない,非常に濃密な時間である」こと
設計者とユーザーの間では,システムの仕様を巡って「言った,言わない」の泥仕合をすることが少なくない。両者の思惑や認識がすれ違ったまま基本設計書を作ってしまった結果である。困ったことに,これは一見良好なコミュニケーションを確立したと思われる場合にも起こり得る。このテーマに基づき,二つの実例を通して設計書作成の心得を紹介する。 基本設計書は,ユーザーと円滑にコミュニケーションを行うためのツールであり,コミュニケーションの結果を書き留めたものである。 それ故,コミュニケーションがうまくいかないと,基本設計書に残された情報に思わぬ勘違いや間違いが埋め込まれ,これが後々,プロジェクトに大きな危険をもたらす可能性がある(図1)。恐ろしいことに,誤解の種はユーザーや設計者が発した,たった一言でも生じ得る。基本設計書の作成段階においては,とにかくユーザーとのコミュニケーションを重視し,お互いの考えやシステ
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