商船三井の元社長で、日本郵政公社(現日本郵政グループ)の初代総裁も務めた生田正治(いくた・まさはる)さんが13日、老衰のため死去した。88歳だった。葬儀は近親者で行った。喪主は長男聡さん。後日、お別れの会を開く予定だが、日時などは未定。 兵庫県芦屋市生まれ。1957年に三井船舶(現商船三井)に入り、94年に社長に就任。94年の米、オランダ、香港の3社との定期コンテナ船共同運航の提携、99年のナビックスラインとの合併など、業界が厳しい競争にさらされるなかで大胆な経営の合理化を進めた。00年まで社長、03年まで会長を務めた。 その手腕を、郵政民営化に意欲を燃やす当時の小泉純一郎首相に買われた。03年4月、郵政事業庁から事業を引き継いで発足した日本郵政公社の初代総裁に就任した。郵便小包「ゆうパック」事業の再構築、投資信託の販売強化などに手を着けた。 地方の郵便局を小まめに訪れ、特定郵便局制度の改