2010年度図書館研究奨励賞について 受賞者:木川田朱美氏 図書館研究奨励賞選考委員会 (川崎良孝,塩見 昇,志保田務,松井純子,山本順一) 今年度の図書館研究奨励賞の選考もまた,会員に開かれた手続きで進めました。会員からの推薦を考慮に入れつつ,選考委員5名が慎重に検討し,今年度は,「国立国会図書館におけるポルノグラフィの納本状況」(本誌61巻4号,2009.11,p.234−44)を授賞論文と決定し,相愛大学で開催された研究大会の初日2011年2月19日に,著者の木川田朱美さんに対して,川崎良孝理事長から賞状と副賞の10万円が贈られました。 選考の過程と授賞理由を記しておきます。今回は,すでに会員にお知らせしましたように10本の論稿を候補として掲げました。うち1本は著者が会費未納で選外に。9本のなかから選んだわけですが,理事会などの場で問題とされたのは,形式が共著論文だったことです。この
国立国会図書館におけるポルノグラフィの納本状況 木川田朱美,辻慶太 本稿では,Amazon.co.jpが扱う図書がNDL-OPACでヒットするかを調べる形で国立国会図書館における納本状況を調査し,ポルノグラフィのほとんどが納本されていない現状を明らかにする。 また,ポルノグラフィを刊行している出版社の納本状況を調査し,一般出版物は納本しているにもかかわらずポルノグラフィだけは納本していないといった結果も提示する。 さらに国立国会図書館,取次,出版社に聞き取り調査を行い,日本の現行納本制度の運用上における諸問題を考察する。 (きかわだ あけみ 筑波大学大学院図書館情報メディア研究科) (つじ けいた 筑波大学大学院図書館情報メディア研究科)
政府刊行物の都道府県立図書館への無償、 かつ確実な提供を求めることについて (要 請) 拝啓 時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。 図書館振興のご尽力に敬意を表するとともに、平素よりの当協会事業へのご支援、ご協力に感謝申し上げます。 さて、図書館法は政府刊行物の都道府県立図書館への無償提供を規定していますが、その確実な実現を図るため、以下の要望をいたします。 図書館法は、図書館が国民の求める資料、情報を確実に提供することを求めております。とりわけ国民の知る権利を保障するために、同法第9条は「政府は、都道府県の設置する図書館に対し、官報その他一般公衆に対する広報の用に供せられる独立行政法人国立印刷局の刊行物を二部提供するものとする。」と規定しております。情報公開法は、公刊されている政府刊行物は図書館を通じて提供されることを想定していますが(1996年11月1日総務庁「情報
図書館という公共空間 山口 源治郎 仕事柄,図書館協議会の委員を委嘱されることが多い。先日このうちの一つの自治体で,協議会答申を作成し教育委員会に提出した。 協議会答申というと,事務局担当の職員が原案を書き,協議会で一部修正して完成というパターンがまだまだ多いのではないかと思う。しかしこの協議会では「自分たちの手で答申書を書きたい」ということになった。自分たちで書くということは,自分たちで図書館について調査し,評価し,議論し,あるべき図書館のイメージを共有し,それらを適切なことばで表現するということに他ならない。それは時間も労力も要する結構しんどい作業である。 しかし答申書作成にかけた2年の時間は,実に楽しく充実したものだった。議論の過程では,地域や子どもたちの状況,市民活動の状況,図書館への不満や要望,図書館活動の現状,委員が抱く図書館への思いなどが次々と出された。というわけで改めて地域
読書調査研究グループの歴史 −資料収集と利用の現実についての科学的な把握作業をテーマに− 利用者の資料要求に徹底的にこたえるためには,利用者が何を求めているかを具体的に知らねばならない。古い選択論でも,利用者のこと,利用される資料のこと,また潜在的要求のことなどが,選択の重要な要因であると語られていた。しかしその多くは憶測であったり,古い文献に基づいたものであったり,外国事情の紹介であったりした。またそこで語られている事柄が実際調べてみると,必ずしも正確ではないこともあった。 読書調査研究グループが問題意識を持ったのも,これらの事柄について,実証的データを提示し正確な主張をするためであった。 1 発足 読書調査研究グループの発足当時は住民各層の読書傾向を研究対象にした。下記を『界』各号に発表した。1979年,大学生の読書傾向を調査した「現代学生の読書に関する考察」(『界』31(2)),19
Library and Information Science No. 56 2006 原著論文 情報 概念の再考 Rethinking the Concept of “Information” 緑 川 信 之 Nobuyuki MIDORIKAWA ´´ Resume The concept of information has traditionally been treated from two points of view: one assumes that information is a “thing” and the other assumes that it is a “non-thing” (typically, a process). To this point, no approach has attempted to unify these two st
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