和食店の店長を経てデータサイエンティストへ─。関西を中心に、寿司店や和食店など約90店舗を展開するがんこフードサービス(大阪市淀川区)には、異色の経歴を持つ本部社員がいる。業務改革本部営業推進部の浅川智之係長だ(写真)。 浅川係長は2012年9月まで、懐石料理や鍋物、寿司を提供する和食店の1つ、がんこあべのルシアス店の店長を務めていた。大阪の天王寺駅・阿部野橋駅エリアの中心にあり、50人ほどの宴会予約にも対応できる大型店を切り回した後に、同年10月に本部に異動。店長経験を買われ、外食産業では異色なテーマでデータサイエンスに挑んでいる。 そのテーマとは、実際の注文データを使った調理場業務のシミュレーションだ。オーブンやフライヤー、ガスコンロといった機材を備えた仮想的な調理場をPC上に再現し、人員を配置したうえで、1日分の実際の注文データを投入。注文が相次ぐ時間帯でも調理場の作業が滞らないか、