この他、建築へのHoloLensの利用例としては、建築後の景観をシミュレートする用途が多い。建設業界では「BIM」(Building Information Modeling)として、3Dのデジタルモデルに対し、部材の種別やコスト、仕上げ状況などの情報を付加して利用する流れがある。BIMデータは巨大なものなので、そのままではHoloLensなどでの活用は難しいものの、うまく変換を行えば、現場作業検証や景観シミュレートなどに生かせる。ホロラボでも、「AR CAD CLOUD for BIM」として開発が進められている。 建築分野への導入検証については、「かなり明確な特徴がある」と中村氏は話す。冒頭で述べたように、「現場への導入」が中心だ、ということだ。これまで、建設分野でのIT化は、設計や調達といった部分が中心だったが、HoloLensを含めた技術の導入については、圧倒的に建設現場の効率化や