「中国や韓国の学生の世界認識のリアルさに比べたら、日本人の学生はなんにも世界を見てない。東大生をはじめ日本の学生は世界を知らなすぎる!」 小林康夫先生は声を高めてこう語る。 1986年から東京大学で教鞭をとり、人文科学を学ぶ学生なら知らない者はいないであろう小林康夫先生。今年度で退職する知の巨人に、今の学生が考えるべきことや、これからの人文科学の行く末について話を聞いた。 第二回のテーマは、日本の大学生やトップ校を目指す高校生に考えてほしいことである。 〈自分で新しいリアリティをデザインできる時代〉 人文科学者を取り巻く環境が変わってきているという話をしたけど(インタビュー前編)、人文科学系じゃない学生にとってもそれは同じだよね。グローバル資本主義が世界を席巻していくなかで、優秀な学生の進む道も大きく変わってきている。 昔は経済が巨大産業に立脚していたから、大企業や国家機関のような大きくて
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