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ブックマーク / sociology.jugem.jp (10)

  • 独断と偏見で選ぶ学会ベスト報告:有田伸「正規・非正規雇用間の就労上の負担の相違と賃金格差」 | Theoretical Sociology

    2016 年 10 月 8, 9 日に九州大学伊都キャンパスで行われた日社会学会大会で私が見聞した報告の中で最も感銘を受けた研究です。例によって、ごく一部の報告しか聞くことができませんでしたので、あくまで私の独断と偏見ですが、ベスト報告は、 有田伸「正規・非正規雇用間の就労上の負担の相違と賃金格差:「突然の残業・休日出勤」の有無に着目して」 だーー! 非正規雇用の賃金が正規雇用よりも低いことを正当化する理由として、正規雇用の場合は、残業や休日出勤、転居を必要とするような勤務地の転換命令(いわゆる転勤)など、私生活の犠牲を強いられるので、それを補償するために賃金の上乗せがなされる(それが非正規雇用と正規雇用の賃金格差を生む)、という説明がなされることがある。このような説明を補償賃金仮説的ロジックと有田は呼んでいるが、このロジックが正しいのかどうか検証したのがこの研究である。 東大社研若年パ

    独断と偏見で選ぶ学会ベスト報告:有田伸「正規・非正規雇用間の就労上の負担の相違と賃金格差」 | Theoretical Sociology
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    showgotch 2017/04/28
  • 1980年代に英米独でジェンダー・バックラッシュは起きたのか? 性役割意識の世代による変化 | Theoretical Sociology

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    showgotch 2012/10/07
  • 文化資本と教育達成 | Theoretical Sociology

    理論社会学演習         報告:藤田智博(コミュ論)10/25/2004 Alice Sullivan, Cultural Capital and Educational Attainment アリス・サリバン、「文化教育達成」 要約 ブルデユーの文化的再生産論によれば、中産階級家庭出身の子どもは、文化を所有しているため学歴を獲得するのに有利である。この理論を確かめるため、文化概念を操作可能なものに発展させ、生徒とその両親の文化について調査をした。結論は、文化は家庭内で移譲され、GCSE(一般中等教育修了試験)の成績に有意な効果を与えるというものだ。けれども、社会階級が成績に直接に影響していることは、文化がコントロールされた場合においても変わらない。それゆえ、「文化的再生産論」は、教育達成における社会階級の差について部分的な説明を提供しているにすぎない。 は

    文化資本と教育達成 | Theoretical Sociology
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    showgotch 2012/04/10
  • 日本とスウェーデンにおける男女の賃金格差:人的資本・職場の男女比・家事育児責任 | Theoretical Sociology

    Johanna Kumlin, 2007, "The Sex Wage Gap in Japan and Sweden: The Role of Human Capital, Workplace Sex Composition, and Family Responsibility," European Sociological Review, Vol.23 No.2, pp.203-221. 男女の賃金格差の原因を日とスウェーデンで比較した論文。日は 2001年の JGSSデータ、スウェーデンは The Swedish Level of Living Survey 2000 が使われている。被説明変数は時給を対数変換したもの。単純に女性の時給が男性の時給よりどの程度低いのかを計算すると、日では55%、スウェーデンでは、84%である。つまり、日のほうが格差が大きい。その理由として、K

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    showgotch 2012/03/20
  • メディア批評系の卒論をどう指導するか | Theoretical Sociology

    来年度の卒論指導に向けて、今年度の反省や感想を簡単にまとめておこうと思う。今年感じたのは、 アニメやマンガなどを批評する卒論は難しそうだということである。なぜか流行歌の研究は比較的うまくいっているような気がするし、アニメや漫画ゲームなどにしても、必ず失敗することを運命づけられているというわけではないだろうが、これまでの卒論の例を見る限り、失敗率が高そうな気がする。印象論で言うと、失敗率が高い理由は3つ考えられる。 まず、深く考えず安易にメディア批評を選ぶ学生が多いこと。メディア現象は身近な社会現象だろうし、メディア批評の中には面白いものもある。学生がこういったテーマに魅力を感じるのはよく理解できるのだが、読んで面白いからといって自分が面白いものをかけるとは限らない。メディア批評の論文が『社会学評論』や『ソシオロジ』のような主要な社会学雑誌に載ることはまれだと思うが、それはメディア批評をオ

    メディア批評系の卒論をどう指導するか | Theoretical Sociology
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    showgotch 2012/02/04
  • 論文の出版と審査を分離する? | Theoretical Sociology

    Hohammad H. Tamdgidi, 2005/2006, "Editor's Note: Peer Reviewing the Peer Review Process," Human Architecture, Vol.4 No.1,2, pp.VII-XV. 雑誌のタイトルも怪しげであるが、編集長のノートもレベルが低い。タイトルがおもしろいので読んでみたが、さんざん Peer Review を批判しておいて、「でも、この雑誌はちゃんと査読した論文を掲載している」などと自分の雑誌を擁護するあたりは情けない。気で Peer Review を批判しているのではなく、そういうポストモダン風の批判的なポーズを示して見せているだけなのである。 インターネット時代に入って査読の持つ意味は変わった。かつては紙媒体が論文発表の唯一の手段であったので、紙幅に限りがある以上、出版する論文を選別するこ

    論文の出版と審査を分離する? | Theoretical Sociology
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    showgotch 2009/10/31
    スゴイ面白い提案。一方でミシュランのような組織が権威的組織や既得権に映らないか(もう十分業界の既得権力化している研究者たちはいますが)、信頼に足る査読組織を作れるかは大きな課題ですね
  • 社会的ジレンマ研究レビュー | Theoretical Sociology

    Peter Kollock, 1998, "Social Dilemmas: The Anatomy of Cooperation," Annual Review of Sociology Vol. 24: 183-214 社会的ジレンマ研究のレビュー論文。1980年以降に出版された実験または調査にもとづく論文に対象を限定している。 著者によれば、「社会的ジレンマとは、個人レベルでの合理性が集団レベルでの非合理性にいたるような状況のことである」(p.183)。すなわち、少なくとも一つの均衡点はパレート最適性を満たさない状況のことであるという(p.184)。社会的ジレンマのモデルとしては、2人またはN人の囚人のジレンマゲームが用いられることが多いが、著者によれば、実際の集合財供給や共有地の状況は囚人のジレンマではなく保証ゲーム (assurance game) に近い場合がしばしばあるという

    社会的ジレンマ研究レビュー | Theoretical Sociology
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    showgotch 2009/07/16
  • フィールドワークの「技法」? あるいは調査法のハウツー化をめぐって | Theoretical Sociology

    フィールドワークの技法―問いを育てる、仮説をきたえる この商品の他のレビューをみる» 評価: 佐藤 郁哉 新曜社 ¥ 3,045 (2002-02) 授業の準備で読んでみた。おそらくフィールドワークの経験者、あるいはまさにフィールドワークにとりかかろうとしている人にとっては学ぶところの多いではないだろうか。私のような安楽椅子型の研究者が読んでも得るところはあまりないような気はするが、フィールドノートのとり方や聞き取りについては、なるほどと思わされるところが多くおもしろく読めた。このだったか、前著だったか忘れたが、佐藤氏のフィールドワークのテキストに関する書評を読んだことがあるのだが、その内容がとても印象的であった。その書評者によれば、佐藤氏のフィールドワークはよくできているが、フィールドワークとはそのようなハウツー化を受け付けないようなものであり、あるとき「雷に打たれたような」ひら

    フィールドワークの「技法」? あるいは調査法のハウツー化をめぐって | Theoretical Sociology
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    showgotch 2009/06/28
  • ロスジェネ・オブセッション批判: 『失われた場を探して』を読む | Theoretical Sociology

    失われた場を探して──ロストジェネレーションの社会学 この商品の他のレビューをみる» 評価: メアリー・C・ブリントン エヌティティ出版 ¥ 1,995 (2008-11-28) 原題は、Lost in Transition: Youth, Education and Work in Postindustrial Japan で、日語で出版するために書かれた(翻訳出版時点では英語で出版されていないようである)。バブル期までは存在した高校と企業との間の制度的連結(社会関係資)が崩壊し、失業したりフリーターになったりした若者(特に男子)が増加したという議論。ベックのライフコースの個人化という議論があるが、日の場合、これまでライフコースの画一性が欧米諸国に比べて強かったため、ライフコースの個人化の衝撃は、欧米よりも強かったという。「あたりまえ」「ふつう」に生きることが出来ない男(特に高卒

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    showgotch 2009/06/15
  • 阪大を去るにあたって: 社会学の危機と希望 | Theoretical Sociology

    明日から京大に異動になります。阪大には6年間、助/准教授として働きましたが、当に楽しい6年間でした。 最後に日の社会学に対する危惧を一つ述べておきます。日の社会学の特徴は、アカデミズムの軽視だと思います。すなわち、学会報告や学会誌を軽視しているということです。学会発表もせず、学会誌に論文を投稿もせず、それでも社会学者づらしてを出版したり、さまざまなメディアで発言することができるのが、日社会学の実情です。このようなことが起きるのは、学会報告や学会誌が、新人の登竜門として位置づけられており、その評価が低いからだと思われます。エライ先生はしか書きません。エライので査読を受ける必要もありません。こっそり紀要などに考えを公開することはありますが、人から評価されるのは恐ろしいので、学会誌には絶対投稿しません。出版社もが売れさえすればいいので、研究の水準や主張の真偽は気にしません。エライ先

    阪大を去るにあたって: 社会学の危機と希望 | Theoretical Sociology
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    showgotch 2009/04/03
    社会学界の社会学とかで論文書けばいい
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