労働ビッグバンは時間をかけてでも実現すべきだ〜八代尚宏・国際基督教大学教授インタビュー(3) (荒川 龍=ルポライター) (前回「解雇ルールを法制化した労働市場が必要」はこちら) 経済財政諮問会議民間委員である八代尚宏・国際基督教大学教授へのインタビューは今回が最終回。あまり知られていない事実がいくつか明らかになった。例えば、現在の労働基準法の下では、場合によって裁量労働制が違法行為となるリスクがあること。ホワイトカラー・エグゼンプションと休暇取得義務の不明確な関係など……。 経済財政諮問会議での議論をふまえて、6月中旬、政府が「骨太の方針2007」原案を発表した。その原案に記載されていなかったために、一部の報道機関は、「労働ビッグバン」構想は「自滅」したと報じた。だが、八代氏は「まだ消えていない。時間がかかっても実現すべきだ」と力説した。 正規・非正規社員の賃金格差の是正に「同