北方領土の面積を2等分する線のイメージ ロシアのプーチン大統領が4月29日の安倍晋三首相との会談で、領土問題の解決策として面積を半々に分け合う2等分方式に言及した。プーチン氏が切り出したという。首相はロシア側が北方領土交渉にも適用するのか見極める構えだ。日本政府関係者が明らかにした。 ロシアは2008年、アムール川(中国名・黒竜江)とウスリー川の合流点の中州にある大ウスリー島を二分することで中国との国境を画定した。10年にはノルウェーとの係争海域を2等分し、40年に及ぶ境界線論争に終止符を打った。 プーチン氏は首脳会談で中国やノルウェーの事例について「面積を半分ずつにした」と説明。そのうえで「両事例は第2次大戦に起因するものではないという点で、難しい話ではなかった」とも指摘し、北方領土問題とは違いがあるとの認識を示したという。 北方四島の返還方式をめぐっては、日本国内でも2等分方式
【ウラジオストク=西村大輔】ロシア・サハリン州ユジノサハリンスクの空港で、税関職員が日本人旅行者から北方領土に関する小冊子2冊を押収した。ロシア極東税関局(ウラジオストク)が23日、発表した。北方領土を日本領とした地図が掲載されていることなどから「国益と安全保障を害し、持ち込みは違法」としている。 押収日時は不明で日本外務省が事実関係の確認を急いでいる。同局によると、小冊子は日本語で書かれた北方領土の啓発資料とみられ、日本人旅行者のカバンの中から見つかった。「法で持ち込みが禁止または制限されている物品を申告せず、違法に持ち込んだ」と説明している。同局によると、昨年3月にもユジノサハリンスクで、日本人2人が所持していた北方領土の小冊子が押収されている。 関連記事中ロ首脳会談、領土問題で協調確認 尖閣など念頭(3/23)北方領土解決策「年内に」提案 森元首相、プーチン氏に(3/2)「首相は領
【ウラジオストク=西村大輔】北方領土・択捉島で、貨物船が流氷に阻まれて今月2日から入港できない状態が続いている。商店の生鮮食品の商品棚はがらがらだ。肉や乳製品などを断つロシア正教の「大斎期」が18日に始まったばかりだが、20日付の地元紙「赤い灯台」は「ロシア正教徒だけでなく、全住民が断食を守らざるを得ない」と伝えた。 択捉島では、主な食料品はサハリン島からの貨物船輸送に頼る。悪天候や流氷の影響で船が着岸できないことはよくあるが、3週間近くも途絶えることは珍しいという。日本の気象庁によると、サハリンから北方領土の間のオホーツク海の大半がびっしりと流氷に覆われている。ノーボスチ通信によると、今年の流氷の面積は昨年よりも2割程度広いという。 「赤い灯台」紙は、中心都市・紗那(クリリスク)のほとんど商品がない商店の写真を掲載し「(大斎期に慎む)肉や卵、乳製品がないのはいいが、(食べてもいい)野
一斉記者会見に臨むプーチン大統領=20日、副島英樹撮影 【モスクワ=副島英樹】ロシアのプーチン大統領は20日、モスクワで国内外の記者約千人を対象に会見を開いた。日本で自民党が政権を奪還したことに触れ、「新たに政権に復帰した政党の指導部から、日ロの平和条約締結を志向しているとの非常に重要なシグナルを聞いている」と述べた。 プーチン氏は「これを高く評価する。建設的な対話をしたい」と強調。衆院選で勝利した自民党の安倍晋三総裁が北方領土問題の解決に意欲を示したことに注目していると見られる。 また、北方領土(南クリル諸島)の小さな島に「プーチン島と名付けてはどうか」との質問には、プーチン氏は「私は望まない。トルストイやプーシキンの方がふさわしい」と答えた。 一斉記者会見は2000〜08年に2期務めた大統領時代の恒例だったが、今年5月に大統領に復帰して復活した。20日の会見は4時間半に及んだ。
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