米エネルギー省の国家核安全保障局(NNSA)は11日、昨年10〜12月に未臨界核実験を補う新型の実験を2回、行ったと発表した。この実験は爆発を伴わないが、核兵器の性能や安全性を確認できる。2010年から昨年末までに8回実施されている。 実験は、米ニューメキシコ州のサンディア国立研究所で、「Zマシン」と呼ばれる装置を使って行われた。この装置を使えば、強力なエックス線をプルトニウムに照射して、高温高圧の状態を作り出し未臨界核実験を補完するデータが得られるという。 オバマ政権は昨年12月、4回目となる旧来型の未臨界核実験をネバダ州の核実験場で行ったと発表した。「核なき世界」を唱えるオバマ政権は、安全保障上の核兵器の役割を縮小することを目指す、としながら、世界に核兵器が存在する間は、高い核戦力を維持するとの方針も示している。 関連記事新型核実験、米が新たに2回 広島・長崎市長が抗議(9/19)