職人、アーティスト、デザイナー。それぞれの視点から導き出す多角的な発想のもとに、食と工芸の街、金沢を拠点にものづくりに取り組むクリエイター集団がいる。secca(雪花)──彼らが洗練された感性を切り口に提案するビジネスソリューションの秘密に迫る。 江戸時代、加賀百万石とたたえられて栄えた金沢には、煌びやかな武家文化によって培われた金沢箔や金沢漆器、加賀友禅、九谷焼など、さまざまな洗練された伝統工芸がいまも息づく。 さらに加賀藩主、前田家に庇護され発展を遂げた加賀料理は、山海に囲まれ、かつ肥沃な加賀平野の広がるこの地ならではの豊かな食材を用い、食を芸術の域にまで高めたものとして、かの北大路魯山人をはじめ名だたる食通の間でも覚えがめでたい。 そんな金沢を拠点とし、2013年の創業以来、既成概念にとらわれない新しいものづくりの可能性を探求するクリエイター集団がいる。上町達也代表取締役社長が率いる