「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に登録される見通しとなったことに対し、韓国が反発している。23資産のうち7カ所で日本の植民地時代に朝鮮半島出身者5万7900人が強制動員されたといい、韓国メディアは4日、「『強制徴用』の産業施設、世界遺産登録有力」などと速報した。 韓国外交省の当局者は4日、「強制労働が行われたという事実は無視したまま、産業革命施設だけで美化して登録するのは、世界遺産条約の基本精神に反する」と指摘。韓国側は世界遺産にはふさわしくないとして、正式な登録を阻止する反対運動を強める方針だ。韓国国会の外交統一委員会も4日、登録をめざす日本政府を糾弾する決議を採択したばかりだった。 一方、下村博文文部科学相は「近代産業遺産群は1910年以前の話。そこに強制的に朝鮮の方の労働が行われたとかいうことではない。時代が全然違う。韓国の懸念は当たらないということを丁寧に説明していきたい」