沖縄戦が終わって70年。今年も沖縄慰霊の日を迎えた。今もなお、米軍基地が集まる沖縄は現在、「イデオロギーよりアイデンティティー」との知事の訴えのもとに、県民の結束を高めている。さらに、何度目かの「独立論」も浮上。「本土の捨て石」とされた沖縄は、どこに向かうのだろうか。 「日米の植民地」と反発 「アメリカに従属する日本政府の統治下にある限り、基地はなくならない」 今月2日、東京都内の日本記者クラブでの会見で龍谷大教授の松島泰勝さんがそう語った。松島さんは、2013年に設立された「琉球民族独立総合研究学会」の共同代表。沖縄を「日米の植民地」と位置づけ、「琉球人の琉球人による琉球人のための独立」を目指す。 「沖縄独立論」は、1879年に琉球藩を廃して沖縄県とした「琉球処分」、1945年の終戦、72年の日本への「復帰」などの節目に、沖縄の人たちの間から湧き上がってきた。 日本女子大助教の高橋順子さ