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2011年05月22日00:45 カテゴリ書評/画評/品評 「スチームレス・パンク」 - 書評 - ねじまき少女 早川書房より献本御礼。 ねじまき少女(上下) Paolo Bacigalupi / 田中一江・金子浩訳 [原著:The Windup Girl] なにこれ面白い。ヒューゴもネビュラもローカスもキャンペルも総なめなのも納得。 と同時に「SFっていまいち苦手」な人にもすすめられるという点で、近年稀に見る大賞受賞作かもしれない。 本作「ねじまき少女」、原題"The Windup Girl」は、こんなおはなし。 石油が枯渇し、エネルギー構造が激変した近未来のバンコク。遺伝子組替動物を使役させエネルギーを取り出す工場を経営するアンダースン・レイクは、ある日、市場で奇妙な外見と芳醇な味を持つ果物ンガウを手にする。ンガウの調査を始めたアンダースンは、ある夜、クラブで踊る少女型アンドロイドのエ
メモ。 順位 訳書名(邦訳が無い場合は英語書名) 著者名(アルファベット表記) 著者(カタカナ表記) 出版年…
まだ宵の口。 もしあなたが何か読むものを探しているなら、読書猿なんかよりサマセット・モームに尋ねるのがいい。 モームの文学観、読書観を一言で言うとすれば、「読書は楽しくあるのがほんとうだ」ということになる。 この意見について、半分は全くその通りだと言わざるを得ない。 半分というのは、「面白くも何ともないものを読む羽目に陥ってどうしても避けることができない」という体験もまた、読書と呼ぶしかないと思うからだ。 読書に本当も嘘もない。 しかし楽しい読書とそうでない読書があることは認めよう。 そしてモームは、作家としても読書案内人としても、「楽しい読書」を実現させる力を持っていて、それを思う存分に用いて怯まない。 たとえば、心を込めて意を尽くしてモームは紹介し褒めるが、しかし作品や作者の欠点を隠そうとはしない。 「さて、リストにとりあげる最初の書物はデフォーの『モル・フランダーズ』である。英国の小
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