2013年02月17日12:57 カテゴリ科学/文化 ダーウィンの大聖堂 日本が陥っているのは安倍首相が信じているような「デフレ不況」ではなく、慢性的な停滞である。その原因は高度成長期から続いてきた日本型システムで達成可能な労働生産性の天井(アメリカの75%)にぶつかったからで、これを解決するために必要なのはマクロ政策ではなく組織や意思決定の革新である。 これは狭義の経済学を超える大きな問題だが、その一つの手がかりは宗教にある。山本七平は「日本教」の特徴はキリスト教のような普遍的な体系をもたず、村ごとの御神体の臨在感的把握によって人々が動くことだと指摘した。これはマルクス的にいうと「物神化」であり、人類にきわめて普遍的な現象だ。 本書はこうした信じるという機能を生物学的に分析したものだ。それは自明ではなく、類人猿にはものを信じる行動はみられない。人間でも4歳児にならないとみられず、自閉症の
![ダーウィンの大聖堂 : 池田信夫 blog](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/da78a05937633f7a2b4b2219826151c370cd607b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fparts.blog.livedoor.jp%2Fimg%2Fusr%2Fcmn%2Fogp_image%2Flivedoor.png)