タグ

ブックマーク / manba.co.jp (7)

  • 漫画史上最悪レベルで褒めるところがない主人公の活躍を見よ—梶原一騎+中野喜雄『人間兇器』 後編 | マンバ通信

    『人間兇器』の紹介、後編です(前編はこちら)。 アメリカに続きメキシコにもいられなくなった美影、腐敗した独裁国家ならなんとかなるやろ……と思って今度はバティスタ政権下のキューバに密入国するも、折悪しくカストロ&ゲバラによる革命闘争が始まり、さくっと革命軍に捕まります。共産思想とかにはこれっぽっちも興味がないが我が身は可愛い美影、同じ檻に入れられていた奴らが看守を買収して脱走を図っていることを密告し、速攻で革命軍のイヌに。 『人間兇器』合版3巻27ページより 密告が原因で処刑された人々を見ながら「これで間接的にもおれは大量の人間を殺した! おれって人間兇器に青春革命が起こるって予感がますますしてくるぜ!」などと謎の寝言(青春革命?)をのたまいつつ、革命軍のカラテ教師の座に収まりますが、女相手にいつもの残虐行為やってたのがゲバラの逆鱗に触れ50ページもしないうちにワアーッ。 『人間兇器』合

    漫画史上最悪レベルで褒めるところがない主人公の活躍を見よ—梶原一騎+中野喜雄『人間兇器』 後編 | マンバ通信
  • 男らしくない男は死に、男らしい男も死ぬところ—松本零士『ガンフロンティア』の世界 | マンバ通信

    『ガンフロンティア』 2月20日、松零士氏の訃報が入りました。いずれ避け得ぬこととはいえ、『聖凡人伝』が座右の作品の一つである筆者にとってショックはショックです。そんななので、『聖凡人伝』の記事の中で「自分の中では双璧」と書いたもう一つの作品『ガンフロンティア』について紹介しようと思います。 作の連載は秋田書店の『プレイコミック』。72年11月11日号に第1話が掲載され、毎号掲載ではない飛び飛びの形で74年12月14日号まで連載が続けられました(『プレイコミック』をはじめとした70年代の秋田書店青年誌、国会図書館に全然入ってないのでこの辺の細かい確認がしづらいんすよなー)。単行は最初秋田漫画文庫から全3巻(70年代には「第一次漫画文庫ブーム」と呼ばれる漫画文庫が出まくった時期があり、最初から文庫で単行が出るケースもあったのです)、後に愛蔵版2巻、90年代の秋田漫画文庫で全2巻(

    男らしくない男は死に、男らしい男も死ぬところ—松本零士『ガンフロンティア』の世界 | マンバ通信
  • 『埼玉の女子高生ってどう思いますか?』のよどみない会話に翻弄されるの巻 | マンバ通信

    『埼玉の女子高生ってどう思いますか?』(渡邉ポポ 新潮社)というマンガを褒めちぎりたいんですけど、どう褒めちぎったらいいのかのか皆目見当もつかないんですよ。音楽で言えば、革新性を語るべきところは多くないけれど、なんだか心地よくて延々と聴いてしまうアルバムのような。 それでも、あまりに好きなので原稿にしようと思って気になるコマのスクリーンショットをとりながら再読してたんだけど、ほぼ全ページ撮っちゃいそうになりまして、「これ引用ちゃう、違法コピーや!」となりました。 それは全ページいいってことでもあるんだけど、これには理由があって、つまりこのマンガ、会話が絶妙なんですよ。登場人物たちのやりとり、テンポが心地いいんです。故に1コマだけピックアップするってことが出来なくて、いい流れをキャプチャしようとすると、切るポイントが見つからずに延々とキャプチャし続けてしまうというね。どうしたらいいんだ。

    『埼玉の女子高生ってどう思いますか?』のよどみない会話に翻弄されるの巻 | マンバ通信
  • 職を失ったとき、俺はいつも松本零士『聖凡人伝』を読む | マンバ通信

    『聖凡人伝』 私事ですが、当方このたび、ここ2年くらいメイン収入にしていた職を辞して概ね無職になりました(2年ぶり7回目。まあ書き物の連載が僅かにあるので厳密には無職じゃないですが)。理由は、たぶん対人関係のストレスが原因と思われるうつ病です(「森久保々々もりくぼボボ」とか「3Pトライアドプリムス」とか文中に出てくる下劣なシンデレラガールズ二次創作を書いてるような人間でもうつ病になるときはなるんすよ、マジで)。いやー人間の3大欲求が完全にバカになってしまいまして、特に欲がヤバいことに。腹がなんか全然減らないし、何かべようと駅前に出ても何をべるか決められなくてそのまま帰ってしまったりするし、何をべても吐きそうになるので「べろ! 死ぬんだぞ!(バンバン)」と無理やり飲み込んだりしなきゃいかんしという生活をしてたら、運動もろくにしてないのに半年で体重が10kg以上減って、誰かと闘ってる

    職を失ったとき、俺はいつも松本零士『聖凡人伝』を読む | マンバ通信
    sin4xe1
    sin4xe1 2021/07/02
    男おいどんに今は涙する
  • 「オレたち何を見せられてるんだ!?」が氷解する頃には、きっと『古代戦士ハニワット』にハマっているに違いなく… | マンバ通信

    「オレたち何を見せられてるんだ!?」が氷解する頃には、きっと『古代戦士ハニワット』にハマっているに違いなく… 先日、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』監督の庵野秀明が『プロフェッショナル仕事の流儀』でこう言っていた。 「謎に包まれたものを喜ぶ人が少なくなってきている」 「謎に包まれた作品=面白い」とは限らないとしても、早い段階で「これは確実に面白さのある作品ですよ」とわかりやすく提示されないと、ついていくことをあきらめる人が増えている……というのは体感的にも納得できる。 その流れでいうと、『古代戦士ハニワット』は時代に逆行したマンガなのかもしれない。なにせ第1話を読んだ時点では「でっかいクエスチョンマーク」が浮かぶだけなのだから。 このタイトルと表紙を見た人はまず、「埴輪をモチーフにしたヒーロー物なんだな」と予想するだろう。その予想は間違いではない。しかし。 『ハニワット』は、土偶のような物

    「オレたち何を見せられてるんだ!?」が氷解する頃には、きっと『古代戦士ハニワット』にハマっているに違いなく… | マンバ通信
  • 【あのマンガは今 第三回】伝説の再誕!令和に読みたい昭和の熱血と知性『男坂』 | マンバ通信

    『男坂』 多くの人が読んだことはあるであろうものの、最新の状況についてはあまり知られていないのではないかという作品の「今」について語るシリーズ「あのマンガは今」。 第三回は伝説の作品『男坂』について語っていきます。 恐らく、漫画史における「打ち切り」の中でも最も有名なものがこの『男坂』ではないでしょうか。 オレはようやくのぼりはじめたばかりだからな このはてしなく遠い男坂をよ… 『男坂』(車田正美/集英社)3巻より 作品の内容は知らなくても、上記の雄々しい「未完」の文字に彩られたラストシーンは知っているという方も少なくないでしょう。pixivで「#男坂」のタグを覗くと、『男坂』キャラクターよりも伝説の最終回のパロディイラストが多く出てくるほどです。 しかし、この『男坂』は1984〜1985年に掛けて連載された後、2014年から何とそのまま作者人による続きが連載開始されるという未曾有の奇跡

    【あのマンガは今 第三回】伝説の再誕!令和に読みたい昭和の熱血と知性『男坂』 | マンバ通信
  • 島耕作のスピード感は、『君に届け』を2コマで置き去りにする | マンバ通信

    人生、一寸先はセックス。 『課長島耕作』シリーズを読んでいると思うことである。とにかく次の瞬間に何が起こるのか分からない。人は突如としてセックスをする。そこで浮かぶのが冒頭の言葉だ。人生、一寸先はセックス。これが真実だったのか。 もっとも、「島耕作にとっての人生は」と言ったほうがいいかもしれない。私はべつに一寸先がセックスの人生を送っていない。たいていの人もそうだと思う。島耕作という特殊なサラリーマンにとってのみ、人生一寸先はセックスなのである。当にこの人は、油断すると女と寝ている。 さて、一方で『君に届け』というマンガを読んでいると、この世にセックスなど存在しなかったような気がしてくる。なにか悪い魔導師にだまされて、われわれは性行為で子供ができると勘違いしていたのではないか。人類は当は、手をつなぐことで子供を生んでいたのではないか。 しかしふたたび『島耕作』のページをめくれば、人類は

    島耕作のスピード感は、『君に届け』を2コマで置き去りにする | マンバ通信
    sin4xe1
    sin4xe1 2018/02/27
    たがみなら勝てるかも
  • 1