■処分件数の多さに目を奪われてはならない文部科学省が、30日、2013年度の全国公立学校における教員の懲戒処分状況を発表した。そのなかで注目されたのが「体罰」であり、マスコミは一斉に「過去最多」「大幅増」「4000人処分」といった見出しをつけた。 危機感を煽るかにも思える見出しのわりには、記事の中身は冷静なものが多かった。たしかに、「体罰」の処分件数は3953件と,昨年度の2253件よりも約1700件も増加している。だが、「各自治体で実態把握や処分の厳格化が進んだことが背景にある」(毎日新聞)、「体罰に対する認識が変わり実態が把握されるようになった」(NHK)とあるように、処分件数が増えたのは、暴力的な教員が増えたというよりは、「体罰」に対する行政や学校の認識が厳しくなったからだといえる。 ■本当に「体罰」への対応は厳しくなったのか?ただし、それらの記事が報じていないことが一つある。それは