携帯電話の回線契約を行った際に受け取れるポイントなどの特典を目当てに、短期間だけ契約して他社への乗り換えを繰り返す「踏み台」行為に携帯各社が頭を悩ませている。競争激化で各社が契約時の特典を強化していることや、オンラインでの手軽な契約手続きが浸透したことが背景にある。ただ、携帯の契約を巡っては行き過ぎた契約者の囲い込みを総務省が是正してきた経緯もあり、業界全体で対策の検討が求められそうだ。 解約率上昇「本当に大事にしたいユーザーの利益を消化している。何か手を打ちたいなと思っている」 ソフトバンクの宮川潤一社長は今月6日の記者会見でこう語り、通話やデータ通信に必要な「SIM」のみを契約し、特典を目当てに短期間で乗り換えを繰り返すユーザーを問題視した。KDDIの高橋誠社長も2日の記者会見で同様の言及を行うなど、踏み台行為は業界全体の課題として認識されている。 実際に令和6年4~6月期の回線の解約