そのうち宅配の新聞を取るのは老人だけになりそう。印刷された紙面が朝夕、配達されるなんて本当に贅沢なことです。東京では新聞配達員の多くが日本語学校に通う外国人留学生になっているらしいですが、こんな寒い季節、夜明け前に起きて配達に向かうのは、温暖な東南アジア出身の若者にはさぞかしつらいことでしょう。 朝日新聞の朝刊の一面には「折々のことば」が載っています。最新のニュースはネットのほうが速いけれど、こうした連載ものがあるから新聞を取っているようなものです。先週の木曜日は『徒然草』の一節。 財多ければ、身を守るに惑ふ お金をたくさん持っていると、自己保身に走り不安になるという意味。財産が多くなるほど、少し目減りしただけで動揺するともあります。 あまり明るくない将来が待っている日本国民からすると「そんなことない!」と突っ込みたくなります。しかし、ではいくらお金があれば安心できるのでしょうか。「きりが