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ブックマーク / blog.goo.ne.jp/ikedanobuo (5)

  • レディオヘッドの実験 - 池田信夫 blog

    レディオヘッドのニューアルバム"In Rainbows"は、ウェブサイトで消費者が価格を決めてダウンロードするという新方式で発売された。その結果は、実に10日間で100万ダウンロードを超えたという。平均価格は9.1ドルと、普通のアルバムとそう変わらない。バンドの取り分は90%だというから、通常のCDのロイヤルティ(5%)よりはるかにもうかったことになる。 こういう場合、新古典派経済学では、ユーザーは価格ゼロを入力するのが「合理的」な行動だが、これだけ高い価格がつくというのはおもしろい。ただP2Pサイトなどから違法にダウンロードしたユーザーも、30万人いたようだ(*)。ちなみに、私は3ポンド払った。MP3でコピーフリーだから、どんなプレイヤーでも聞けるし、音楽的にもいいアルバムだ。 価格が市場ではなく消費者によって一方的に決まるメカニズムというのは、おもしろい社会実験だ。少なくともレディ

    skelton_boy
    skelton_boy 2007/11/04
    価格が市場ではなく消費者によって一方的に決まるメカニズムというのは、おもしろい社会実験だ。少なくともレディオヘッドぐらい質の高い音楽なら、著作権がどうとか下らないことをいわなくても、超効率的に音楽を売
  • ワトソンの不都合な真実 - 池田信夫 blog

    ジェームズ・ワトソンの「黒人の知性は白人と同じではない」という発言は、たちまち国際的なブーイングの嵐を巻き起こした。彼は全面的に謝罪したが、予定されていたロンドン科学博物館での講演はキャンセルされ、彼が所長をつとめるコールド・スプリング・ハーバー研究所の理事会は、彼を停職処分にすると発表した。 問題のインタビューを読むと、たしかに軽率にしゃべった印象はまぬがれない。世界一有名な分子生物学者のコメントとあれば、当然科学的な根拠のある話だろうと読者は思うが、彼はこの点も「科学的根拠がない」とあっさり引っ込めてしまった。 しかしIQと遺伝子には明らかな相関があり、その遺伝子の一部も同定されている。また、かつて大論争を巻き起こした"The Bell Curve"のように、黒人のIQが平均して白人より低いとする研究はこれまでにもある。カリフォルニア大学などでは、ハンディキャップをつけないとアジア

    skelton_boy
    skelton_boy 2007/10/21
    要するに、黒人のIQが低いということが事実だとしても、それは最近の欧米社会の尺度による「成功」の確率が低いということにすぎない。特にアフリカの社会を考えた場合、むしろ欧米的な成功を彼らに押し売りすること
  • メカニズム・デザイン - 池田信夫 blog

    今年のスウェーデン銀行賞(通称ノーベル経済学賞)は、「経済制度の設計」についてHurwicz、Maskin、Myersonの3人に授賞された。おそらく、これを当てたギャンブラーはほとんどいないだろう。 Hurwiczは、Arrowとともに一般均衡の安定性を証明する論文を書いたあと、一般均衡と線形計画による資源の最適配分の双対性を証明し、こうした技法を使って効率的な資源配分を設計する「メカニズム・デザイン」の元祖となった。これは「分権的社会主義」をめぐる論争の延長上で、計画当局が市場をシミュレートすることで、市場の欠陥を是正するメカニズムが設計できるかどうかを考えるものだ。 その成果は、有名な1973年のAER論文にまとめられているが、結果的には現実に意味のある結果はほとんど出ていない。このころまでに、計画経済のパフォーマンスの悪さは明らかになっており、経済全体をコントロールするというプ

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    skelton_boy 2007/10/16
    結論としてわかったことは、「ほとんどどんな条件のもとでも、一意的な均衡に誘導するメカニズムは存在する」ということである。ただし、それを実現するメカニズムは、一部の数学者にしか理解できない複雑なもので、
  • The Black Swan - 池田信夫 blog

    ふつう自然科学や経済学で確率を考える場合、ほとんど正規分布を仮定している。しかし実際に世界を動かしているのは、そういう伝統的な確率論で予測できない極端な出来事――Black Swanである。 たとえば9・11の前に、今のように厳重なセキュリティ・チェックが提案されても通らなかっただろう。飛行機ごとビルに突っ込むという行動は、人々の確率論的なリスク評価の枠外にあったからだ。このように、いわばメタレベルで人々の予想を裏切る現象がBlack Swanである。ここでは母集団が未知なので、その確率分布もわからない。圧倒的多数の出来事はごくまれにしか起こらないので、その分布は非常に長いロングテール(ベキ分布)になる。 著者がBlack Swanを理解していた唯一の経済学者として挙げるのがハイエクだが、実は彼より前にこの問題をテーマにしたがある。Frank Knightの"Risk, Uncert

    skelton_boy
    skelton_boy 2007/06/26
    ふつう自然科学や経済学で確率を考える場合、ほとんど正規分布を仮定している。しかし実際に世界を動かしているのは、そういう伝統的な確率論で予測できない極端な出来事――Black Swanである。
  • 日の丸検索エンジンの逆襲? - 池田信夫 blog

    「情報大航海プロジェクト」が、CEATECで眞鍋かをりを使って「グーグル八分」のデモを行い、「検索結果が海外の特定企業に決められるのは怖い」と訴えているらしい。この「日の丸検索エンジン」には、経産省が来年度50億円の予算を要求している。そういう公的なプロジェクトが、特定の企業を名指しで攻撃するほうがよっぽど怖い。これは、日政府はグーグルを日から排除するという意図を示しているのか。 かりにグーグルが特定のサイトを排除しているとして、官製検索エンジンはそういうことをしないという根拠があるのか。グーグルは邪悪で日政府は善良だ、と政府が考えているとすれば、おめでたいというしかない。現実には、国家のほうがいろいろなフィルターをかけ、「危険」なサイトを差別するおそれが強い。グーグルが不正をしたら、ヤフーに切り替えればすむことだ。競争が機能している限り、ユーザーは何も困らないのである。

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