「21世紀の発電所」に並ぶのは、タービンではなく大量のサーバーだ。数十万台のコンピュータが集積する巨大データセンターは、インターネットという「送電線」を通じてあらゆる機器に処理能力を配分する。ビル・ゲイツ氏がITの主役に押し上げたパソコンは選択肢の一つにすぎなくなる。 1999年創業の新興サーバーメーカー、米ラッカブル・システムズ。5月下旬、米サンフランシスコから車で1時間ほど走って同社を訪問すると、出荷作業の真っ最中だった。 大型トレーラーの荷台に長さ12m、幅2.4m、高さ3mほどのコンテナが積まれる。ここまではごく普通の風景。 だがコンテナの扉を開けてもサーバーを収めた段ボール箱は見あたらない。代わりに記者の目には、壁面に沿って整然と並ぶコンピュータラックが飛び込んできた(図11)。 そう。このコンテナは運搬用ではなく、サーバーのきょう体の一部。ラッカブルは工場出荷時にサーバーをコン
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