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ブックマーク / www.megamouth.info (9)

  • ずっと夜で - megamouthの葬列

    入った会社はWebサービスをやっていた。アクセスカウンターとかレンタル掲示板みたいな、そういうプリミティブな感じのウェッブ。今でも化石みたいに残っているとこがあるよね。teacupとか。もうないか。 当時はそういうことをしている会社をASP(Application Service Provider)と呼んでいて、「うちはASP事業やってるんです」と言うと通りが良かった。 名刺代わりっていうのかな、何が出来るのか、うちはこんなに技術力あります、ってのをさ、運営しているWebサービスで表現するわけ。同業者が集まったらさ、世間話している風で、自分とこのサービス自慢しまくるんだよね。なんかこう、いやあ負荷高くて、この前もサーバー落ちてぇとか、うちのユーザーは中学生が多いんでぇとか、今で言うマウントの取り合いだよね。どこも流行ってないからさ、意味のわからないとこで競ってるんだよ。 プログラマ的にはA

    ずっと夜で - megamouthの葬列
  • 底辺IT企業は『書けない』プログラマとどう向き合ってきたか - megamouthの葬列

    新年から夢のない話で申し訳ないのだが、表題のとおりのテーマである。 note.mu という記事があって、むやみに長いので飛ばし飛ばし読んだ。 大意としては、世の中には「書けない」プログラマというのがいて(元エントリでは学生さんのようである。さもありなん)そういう人はどうやったって書けるようにならないんだから、諦めろ、という話のようである。 で、じっと手を見て、下請け底辺のIT企業にいる私たちは、このような人々をどうしてきたろうか、と考えると、「放ったらかし」にしたなあ、と思うのである。 最初のほうは優しく教えていたと思う。話したりハンズオンしている時に、あっこの子、変数のことわかってないな、と感じたら、ホワイトボードを持ち出してきて、例の"x"と書いた箱の絵に矢印を引いて、値が入っている図を書いて、「わかった?」「あ、はい」みたいなやり取りをして終わり、という程度の「教育」である。 だが、

    底辺IT企業は『書けない』プログラマとどう向き合ってきたか - megamouthの葬列
  • ご注文はCIですか? - megamouthの葬列

    いい歳なのにWebプログラマなんていう仕事をしている。 正確に言えばWeb屋だ。今や絶滅危惧種になったこの職業は、デザインをPhotoshopやIllustratorでちょっと修正するところから、サーバーのファイアウォールの設定をちょっと変更するところまで、Webに関する何でもをこなす便利屋みたいなものだ。 一時は、Web屋みたいな人をフルスタックエンジニアなんて呼んでいた時期もあって、私も格好をつけたい時に便利に使わせてもらっていたけど、ただの銀玉鉄砲をシルバーバレット・オートマチック・モデルガンと呼んでるみたいで、口にする度に気恥ずかしくなってしまい、すぐに言わなくなってしまった。 これは言葉が悪いのではなくて、きっと私がWeb屋で、フルスタックエンジニアではなかったからだと思う。 銀玉鉄砲が、軽いアルミ缶すら撃ち抜けないように、Web屋もまた、ネットワークやサーバー運用の深淵を知らな

    ご注文はCIですか? - megamouthの葬列
  • プログラマをクソコードで殴り続けると死ぬ - megamouthの葬列

    ここにクソコードがある。 誰が作ったかはわからぬ。それが、どのような経緯でクソコードとなったのか、 あるいは、最初からクソコードであったのか、それらは全てクソコード自身が知るのみである。 ファーストコンタクト ある日、営業からシステム案件を打診されたので見積もりして欲しい。というメールが来る。 とある企業の既存システムに機能を追加する簡単な案件ですが、なななんとソースや仕様書をご支給いただけます! と、それはサンタにプレゼントが貰えると信じて疑わぬ子供のような真っ直ぐなメールである。 ソースコードが入った圧縮ファイルを受け取ったプログラマは、早速、コードを読んでみる。 そのシステムが当にいいコードで書かれているかを判断するには時間がかかるが、 クソコードであるかはおおよそ30分でわかる。 インデントがタブとスペースどちらかに統一されていないとか、フレームワークの誤用があるとか、またはフレ

    プログラマをクソコードで殴り続けると死ぬ - megamouthの葬列
  • プログラマが「出来ません」と言う日 - megamouthの葬列

    長い間、フリーランスなどという「便利屋」をこなしていると、馴染みの顧客から、トラブったプロジェクトに急遽参画してほしいという、ヘルプ案件が入ってきたりする。 嫌かと言われるとそうでもなく、むしろ、恩を着せて(足元を見るとも言う)高単価を取るチャンスだし、案件が燃え上がっているのは他人のせいであり、途中から入る私は気楽なものなので、積極的に首をつっこむことにしている。 こう言うと颯爽と現れるスーパーマンのようでかっこいいのだが、そこはクソ雑魚フリーランスの私。トラブルの内容というのは、「安いWordpress業者に頼んだ案件で、途中で、(カスタマイズ要件)がやっぱり出来ないと言われた」とか「アプリが毎回メモリリークで5分で落ちるのだが、全く治る気配がない」とかそういう情けない話ばかりである。 共通して言えるのは、炎上させた業者が「(問題を解決することが)出来ません」とはっきり言ってしまってい

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  • プログラマだけど異世界の開発会社に転生した - megamouthの葬列

    最適化(オプティマイゼイション) ジャムス「どうもページの表示が遅いんだ。多分Javascriptが重すぎるんだよ。どうしたらいいんだろう?」 エイダ「しょうがないわね。ふーん。まずJqueryのappendが多いわ。DocumentFragmentやinnerHTMLをもっと効果的に使わないと」 ジャムス「ふーむ」 と言ってジャムスはTeraPadを開くとjsファイルを編集しはじめた。エイダがすかさず口は挟む。 エイダ「待って。前のファイルをちゃんと残しておかないと。」 ジャムスはうっかりしていたとばかりにエクスプローラーで、main.jsをクリック。CTRL+Cでコピーすると、流れるような動きでCTRL+Vを押す。すぐさま「main.js のコピー」ができあがる。 エイダが呆れて言った。 エイダ「それじゃ、いつの履歴かわからないじゃない!。今日の日付main.1281落葉の月21の日.

    プログラマだけど異世界の開発会社に転生した - megamouthの葬列
  • なぜプログラマはあなたの事が嫌いなのか - megamouthの葬列

    営業やマネージャーにとって、現場にいるプログラマというのは扱いづらい存在である。 飲み会などで、普段の彼らを観察してみると。同じエンジニア同士で固まってボソボソとよくわからない話をして、控えめな声で笑っており、総じて温厚で、扱いやすそうな人々に見える。 ところが、仕事になると、彼らはなんやかんのと理由をつけて、スケジュールに文句を言い、プロジェクト途中のリクエストには素直に答えてくれず、あげくには遠回しな嫌味を言ってきたり、極端な場合には、その温厚な仮面を投げ捨てて、攻撃的な暴言さえ吐く事がある。 どうも彼らは我々の事が嫌いらしい、と感じている営業・マネジメント職の人もいるのではないだろうか? 彼らの人格や価値観に問題がある可能性も否定しないが、このような感情的な齟齬は、多くの場合、あなた自身が彼らの「自尊心」を傷つけていることに気づいていないことが多い。 プログラマの自尊心 プログラミン

    なぜプログラマはあなたの事が嫌いなのか - megamouthの葬列
  • 消えたプログラマの残したものは - megamouthの葬列

    システム開発の佳境に、開発メンバーが突然出社しなくなってしまう。 携帯にも連絡がつかず、3日ほど音信不通になったので、さすがに心配になった上司が大家と共に自宅を訪れると、夕日が差し込む部屋の真ん中に、当の人が何の表情も浮かべずにただ座っていたりする。 そういう事は大して珍しいことではないので、ある程度経験のあるIT業界人なら、同僚が「消えて」しまってもそれほど驚くことはない。 プログラマというのは、とかく「消えて」しまうものなのだ。と彼らは思っている。 「消えた」プログラマは、意識的にしろ無自覚にしろ自分の人生をちょっとばかり台無しにしながら、プロジェクトに虚無の穴を空けるわけだが、そうした「工程の穴」は他のメンバーが残業したり、派遣会社から来た代替の人員が埋めてしまったりする。ビジネス的には人月で数えられた我々の「数字」などというものはちょっとした帳尻あわせでなんとかなってしまうらしい

    消えたプログラマの残したものは - megamouthの葬列
  • 業務改善を現場に求める狂気 - megamouthの葬列

    前回までのあらすじ ボトムアップ型業務改善の代表格であるトヨタ式カイゼンが多くのIT企業に適用できないことを悟って絶望するmegamouth。錆びた斧を交換できない木こりはやはり愚昧なのだろうか?それとも我々はトタン屋根の上ののように日が傾くことをただ念じるべきなのだろうか?(どうでもいい) 一人で始める業務改善。その狂気 まず、エントリは末端IT土方が一人で業務改善を行おうとすると、どのような事が起こるのか、というおかしな話をしようとしている。大げさでなく、業務改善をたった一人で行うというのは、山に篭ったランボーが、襲い来る警官たちを全員サバイバルナイフとブービートラップで惨殺するような話である。この孤独な戦いには何の支援も期待できないし、あなたのサービス残業時間は確実に増加するし、精神的な負荷も大きい。にも関わらず、成功してもあなたが正当に評価されるかはわからない。経営者のガレージ

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