■[世相その他]市場を冒涜するのは一体誰か? 本石町日記〜マスコミとして労働分配率引き上げを主張する場合は「プラウダ」になる覚悟が必要 人材も重要な資本なのは間違いない。しかし、人材にどれだけのコストをかけるべきかは個々の企業経営の判断に委ねるしかない。経営側に多くの問題があるのは確だ。年功序列の廃止・成果報酬の導入などは、本来は能力に見合った報酬を与え、組織を活性化させる狙いがあるが、実際には単なる人件費抑制の仕組みと化し、組織の沈滞を招いた例が多いだろう。 とは言うものの、社会的圧力によって労働分配率を引き上げさせ、それによって経営が傾いた場合はどうなるのか。恐らくは誰も助けはしない。私は経営者の味方をするつもりはまったくないのだが、人件費の在り方で制約を受けた経営者は気の毒だと思う。構造改革(規制緩和など)の推進は企業の競争条件を厳しくするが、そういう時に人件費増加を強制させる行為は