[Simon Wren-Lewis, “Sabotaging the recovery,” Mainly Macro, July 7, 2020] 先週は,イギリスにおける都市封鎖(ロックダウン)を時期尚早に緩和すればいっそう多くの人命を失うことになるだろう理由について書いた.今回の文章では,時期尚早な封鎖緩和を行って生じる景気回復は低調なものとなり,一部の事業は倒産し多くの雇用が失われる見込みが大きい理由について述べよう. ありうる景気回復について考えるのにちょうどいい出発点は,みんながそろって休みになる期間,たとえばクリスマスや夏休みについて考えることだ.〔そうした休暇期間に〕経済の大半は数週間閉じるけれど,長期的な損害なしに再開する.そこで起きるのは V字回復だ.ふだんこれに気づかないのは,季節調整したデータが出ているためだ. 政府が十分な支援を企業や自営業者や個々人に提供すれば,数