「えっ! 同じ年に生まれた人が多いか少ないかで、なんで幸せに差がでてくるの?」と思われた人も多いかもしれませんが、実はさまざまな経路をつうじて私たちの幸せに影響を及ぼすことがわかっています。もともとこの議論は、アメリカやイギリスで分析が進められており、興味深い結果が徐々に明らかになりつつあります。 今回はこれらの研究例を用いて、「同級生の数の多さ」と「幸せ」の関係について見ていきたいと思います。 同級生の数が多いほど幸福度が低い まず、アメリカの研究例から見ていきましょう。アメリカを対象とした分析を行ったのは、ノースカロライナ大学のヤン・クレア・ヤン教授です(*2)。彼女は1972年から2004年までの33年間のアメリカのデータを用い、「同級生の数の多さ」と「幸せ」の関係について分析を行いました。 ヤン教授の分析の結果、分析対象となったアメリカ人の中でも、ある世代の幸福度が特に低いことがわ