日本学術会議という、平素は話題に上ることすら乏しい組織が珍しく注目されている。同会議が新たな会員(規定にのっとり全体の半数を改選)として推薦したメンバーのうち、6名が任命されなかったからだ。 法律上、任命権者は内閣総理大臣と定められているので、菅義偉首相が「任命することを拒んだ」形である。6名のうちに加藤陽子氏(歴史学)・宇野重規氏(政治思想)という、幅広い媒体でオピニオン欄・書評欄の常連を務める「著名研究者」が入っていたことも、問題を激化させているようだ。 官邸は任命拒否の理由を明らかにしていないが、6名全員が安全保障法制ないし共謀罪に反対し、「学者の会」を組織して活動していたため、それが理由だと目されている(違うというのであれば、官邸側が反論すべきだ)。これが火をつけたのか、平素は眼前の政治には我関せずという姿勢の研究者や大学教員たちまで声を上げ、ネット上ではかなりの規模の騒動となった
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