(CNN) 北極の氷が縮小し、北太平洋の海水温も過去最高を記録する中で、アラスカの海岸に大量のセイウチが押し寄せている。米海洋大気局(NOAA)は、アラスカ北西部のチュクチ海に面した海岸の一画が3万5000頭を超すセイウチで埋め尽くされた写真を公開した。 NOAAによると、セイウチは海に潜って餌をとる合間に海氷の上で体を休めるが、海氷が消滅すると海岸にたどり着く。 国立海洋哺乳類研究所の航空調査リポートによれば、この写真が撮影された9月27日、海氷は観測できなかった。海岸には3万5036頭のセイウチが確認され、うち36頭は死んでいたという。 この4日前の調査では、海岸にいたセイウチは死んだ50頭を含めて1500頭にとどまっていた。 海岸に大量のセイウチが集まる現象は2007年から観測され、2011年に約3万頭、13年には約1万頭が確認されていた。