WIDEの前身はUNIXとそのネットワークを対象とするJUNETのコミュニティであり、80年代の中ごろからJUNETの研究会からWIDEの研究会へと移行したのが起源となる。 高橋徹さんとの出会いは、このころUNIXを扱っていた日本企業のDCL(デジタルコンピュータ株式会社)にいらっしゃったことがきっかけであった。当時のこのあたりのコミュニティは当然のことながら、UNIX「ハッカー」が主流であり、高橋さんのコミュニティへの登場は全く新しかった。 東北大学文学部哲学科美学美術史専攻という話を何度も聞いた。出版と編集へ捧げていたそれまでの人生の話も沢山話してくれた。そのような視点でUNIXや、やがてインターネットを議論してくる高橋さんは、当時珍しかった私より先輩の知識人であり、かつ、吹っ掛けてくる議論は、容赦なく、かつ、高橋さん自身が思いっきり楽しんでいた感があった。 そんな関係なので、高橋さん