今、最も多忙な党首かもしれない。都議選で議席を倍増(9→17)させた共産党の志位和夫・委員長だ。「取材依頼が殺到している」(党広報部)という“大人気”をどのように受け止めているのか、志位氏に聞いた。──共産党は“第1極”、すなわち政権党を目指しているのか。志位:もちろんです。ただし単独政権でなく、(連立を組んで)「民主連合政府」をつくろうという方針です。──でも、共産党に投票した無党派層は、共産党政権がどんな国になるのかまでは考えていない。志位:私たちが政権をとった瞬間に日本が共産主義にチェンジすると思う方もいるかもしれませんが、そうではありません。まずは資本主義の枠内で、日本が抱える2つの歪みを正そうというのが我々の目標です。一つは日米安保条約を廃棄して米国の言いなり政治から脱却すること、もう一つは「ルールなき資本主義」を正すことです。 日米安保をやめるというと「とんでもない」という反論