湾岸戦争や米同時多発テロ、イラク戦争など歴史的な有事の際には、日本国内でもNHKも民放各局はこぞって特別番組を放送していた。しかし今回のロシアによるウクライナ侵略では地上波放送で特別番組はほとんど見当たらない。NHKが国連緊急特別会合さえ生中継しなかった際には、多くの国民の失望を買った。 そんな中、ツイッターなどのネット空間やネットメディア、インターネット放送番組が存在感を高めており、そこで専門家として脚光を浴び始めたのが防衛研究所の専門家たちだ。 ここ数日のウクライナ情勢の報道で注目されたのが、同研究所地域研究部主任研究官の山添博史氏だ。文春オンラインの取材に応じた山添氏は、ウクライナ側の発表ではあるものの、ロシア側にも4300人の死者が出ている惨状について、「このリアリティと、ロシア国内でプーチンが述べている戦争目的とのギャップがありすぎて、勝てるようにやっているとはとても思えないんで