古雅な美しさで知られるオランダ・デルフト陶器の「デルフトブルー」。2010年に300年を迎えたドイツ、ザクセンのマイセン陶器と、世に名高い「マイセンブルー」。そして21世紀の今日も印刷などプロフェッショナルの色指定に残る「プルーシャンブルー」。 これらはすべて、一言で言えば「コバルトブルー」という同じ色を指している。言うまでもなく希少金属であるコバルトの酸化物が発色しているわけだが、この希少金属を巡る国際間の熾烈な争いが、3つの青を巡って多様な歴史を形作ってきた。 これらは決してローカルな話題というだけでなく、17世紀から21世紀にかけてオランダ~英国~ドイツなど欧州での値引きゼロのパワーウォーズを露骨に反映し、さらには安土桃山時代から21世紀の今日まで、日本のテクノロジーイノベーションとも極めて密接な関連を持ち続けている。 グローバルにしてローカル、社会哲学者・山脇直司の概念に拠るなら「
![革新と金融、そして人材育成が一流国家を作る 「グローバル技術立国」オランダに打ち勝ったドイツ | JBpress (ジェイビープレス)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5ec1956ebe0e34d491c49bde5e061f675bddbd9f/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fjbpress.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F8%2F8%2F1200mw%2Fimg_88e8e711bd76bc67a127faf4d5fe4b1e369652.jpg)