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ブックマーク / white-cake.hatenadiary.com (26)

  • 5月25日に「むしろウツなので結婚かと」の第一巻が発売されます - wHite_caKe

    すがすがしい初夏の季節となりましたがって言いたいんですけど朝夕冷えるわりに日中暑くて、もう何を着たらいいか途方にくれる日々なんですが、皆様はいかにお過ごしですか? さて2019年5月25日に、『むしろウツなので結婚かと』の単行第一巻が発売されます。 むしろウツなので結婚かと 解説付き 作者: 菊池直恵,城伊景季出版社/メーカー: 講談社発売日: 2019/05/25メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る 現在コミックDAYSで連載中のこの作品は 「アラサー男女がそろそろ一緒に住んでお互いの両親に挨拶しようとか言ってたら、彼氏がウツになってさあ大変。一寸先は闇ってコトワザを実地で学んでいます!」 みたいな内容でして、私が当ブログで書いた話を原案として、『鉄子の旅』『みんなのあるある吹奏楽部』の菊池直恵さんにコミカライズしていただいたものです。 単行化にあたって、私自

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    solailo 2019/09/16
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  • 愚者の決断、愚者の前進 - wHite_caKe

    夫のセキゼキさん(仮名)に以前、こんなことを言われました。 「シロイって決断力があるのに判断力がない、珍しいタイプだよな。フツー判断力がない人間は失敗を繰り返すとどんどん自信を失って、決断自体できなくなっていくもんなんだぜ。それだけ判断ミス繰り返してるのに『えいやっ』と思い切って決断できちゃうの?」 とっさに反論しようとして私が思いとどまったのには、理由があります。 私が以前務めていた職場では「シロイさんの傘占い」というイベントがありました。 降水確率が30~50%くらいの朝に出勤しますと、皆が殺到して 「シロイさん、傘持ってきました?」 と、私の傘の有無を確認するのです。 「はい、天気予報で降るかもという話だったので」 あるいは 「いえ、今日は大丈夫そうかなと思って」 などと答える私。 するとみんながその答えを聞いてなぜか一喜一憂します。 「よかったー、シロイさんが傘持ってきたってことは

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    solailo 2019/07/29
  • 『むしろウツなので結婚かと』第14話~ピンク髪ツインテメイドに変換の刑 - wHite_caKe

    日7月28日に『むしろウツなので結婚かと』の第14話が無料公開されました。 comic-days.com 正直に言ってしまいますと、あの頃の私はセキゼキさんに対して始終腹を立てていました。 セキゼキさんが徹夜して体調を崩す都度、腹を立てました。 会社のみんなが怒っている俺なんかもうだめだ終わりにしたいどうせシロイにも迷惑をかけているとか、そういう後ろ向きなことを延々というのを聞いてはむかむかしていました。 全部病気のせいなのだということは、わかっていました。眠れないのもそうだしやたらと後ろ向きなのもそうだし、だからセキゼキさんにはどうしようもないんだってことは、理解しているつもりだったのです。 社会の接点がたったひとつ私だけになってしまったセキゼキさんは、私の気分の変化や好不調に恐ろしく敏感で、影響を受けやすくなっていました。 ですから、私が怒ると事態はいつも悪化しました。ただでさえ調子

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    solailo 2019/07/29
  • 『きのう何食べた?』の感想みたいな - wHite_caKe

    『きのう何べた?』が面白いマンガであり、レシピとしても優れているのは有名なハナシですが、最近私はあのマンガがもっと特殊なジャンルのような気がしてきました。 違うんです、BLだとかラブストーリーとしても読めるとか、そういうのでもないんです。 私にとって『きのう何べた?』は知人マンガなんです。そんなジャンルないけど。知人の近況報告を聞くために単行買うかんじというか。1巻を読み返すと、アルバムをめくっているみたいな気持になるというか。 私にはシロさんとケンジはもう、漫画の中の人じゃない気がするんです。なんつーか、ほとんど知り合いみたいなもんというか。 「今日はハンバーグかー。作るの大変じゃなかった?」 「玉ねぎ炒めないやつだから、そうでもなかった」 「あ、シロさんのやつか。あの人のレシピはほんと使えるの多いわ」 「料理うまいっていうか、ほんとに作るの好きなんだよな。まめだし、感心するわ」

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    solailo 2019/06/22
  • 花を見ていた少年 - wHite_caKe

    中学生の時、大幅に遅刻して先生に遅刻の理由を尋ねられ 「花を見ていました」 と答えた同級生がいました。 彼のこの返答に教室はざわめき、それまで怒りを浮かべていた先生も 「なにおまえその……風流なの……?」 と一瞬毒気を抜かれたようになったのが印象に残っています。 彼の名前はドウシくん(仮名)。ドウシくんには他にも楽しいエピソードがあります。 やはり中学の時のこと。理科の時間、先生がNHKのドキュメンタリー番組を見せたことがありました。 「驚異の小宇宙・人体 『生命誕生』」 というその番組は、精子と卵子の出会いや胎児の成長を克明に追ったドラマチックなものでした。 中学生たちはみなけっこう真剣に感動しながらその番組をみていました。特に三億という膨大な数の精子が卵子を求めながらもそのうちの99%までは死滅していくというくだりは、なかなか衝撃的なものでした。 番組が終了し教室に少しずつざわめきが戻

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    solailo 2019/06/12
  • 12月2日からコミックDAYSで「むしろウツなので結婚かと」の連載が開始します - wHite_caKe

    今年も残りわずかとなりました。年内にやっつけなきゃいけないタスクの多さに日々青ざめる今日この頃ですが、皆様はいかがお過ごしですか? さて2018年12月2日正午から、コミックDAYS上で私シロイが原案の『むしろウツなので結婚かと』の連載が開始します。 隔週日曜の更新となります。 コミックDAYSブログでの告知記事はこちらです。 comic-days.com この作品は私が当ブログで2010年頃シリーズで書いた「二年間のハジマリとオワリとツヅキ」を原案として、『鉄子の旅』『みんなのあるある吹奏楽部』の菊池直恵さんにコミカライズしていただいたものとなります。 漫画の内容はブログとイコールではありません。ブログ未掲載の文章も実はけっこうあって、菊池さんにはその内容も盛り込んでもらっているからです。 というわけで 「もうその話ブログで読んだしー。同じ話繰り返して読む趣味ないしー」 などということは

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    solailo 2018/12/01
  • ナイターとカブトムシの話 - wHite_caKe

    ずいぶん前に、ある人から聞いた話をします。 仕事が終わって帰宅しビールと枝豆を前にナイター観戦という幸福な時間を過ごしている最中、ベランダのほうから「かたん」という音が聞こえました。 見に行くと、びっくりするくらい大きなカブトムシが物干し竿の上のほうに止まっています。 その姿を見た途端、子供時代虫取りに駆け回っていた頃の興奮が蘇りました。 ほろ酔い加減だったせいもあるのでしょうが、 「あのカブトムシを捕まえよう」 と思ってしまったそうです。 その人はそーっと忍び足で窓の外に出るとベランダの手すりにのぼって手を伸ばし……当然のように、足が滑りました。 ぐらりと体が傾き、そこで彼は自分が五階建てのアパートの最上階で一人暮らしをしていることを思い出しました。 転落しそうな自分に気づいて助けてくれる誰かはいないし、このまま落ちれば死ぬだろうと悟ったのです。 きっと自殺だと思われる。 彼の脳裏をそん

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    solailo 2016/11/19
  • 父が子育て身代金を減額した話 - wHite_caKe

    すげえ腹立つわ|愛情料理研究家 土岐山協子の 『料理はしないんだけど料理研究家のブログ』 この記事を読んで、思い出した話をします。 小学生の頃、母親がテニスサークルに通い始めて、時々家を空けるようになりました。 私は最初、とても驚いて戸惑いました。お母さんというのはいつも家にいる人だと思っていましたし、お母さんが家族と一緒に晩御飯をべないなんて想像を超えた事態のように思えました。 寂しさがなかったといえば嘘になります。手早く事を用意して、 「これとこれはちょっとあっためてべなさい。こっちはそのままで大丈夫」 などと指示をする母親は明らかにうきうきと楽しそうでした。自分たちを置いて出かけることを母親が楽しみにしているんだと感じた時、やっぱり多少のショックはあったのです。 ですがそれは、ほんの短い間だけのこと。 母が出かける最初の日、父親は張り切った様子で帰宅すると、こう宣言しました。

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    solailo 2015/05/13
  • でぶっちょシンデレラのおはなし - wHite_caKe

    はじめに 遠い昔、布団の中で絵を読み聞かせてもらいながら寝かしつけられていた時代が、私にもありました。 そして、我が父シロイ・ネコヒコ(仮名)は時折、どんな絵にも載っていない、オリジナルおとぎばなしを作って、妹と私に聞かせてくれました。 今日は父の代表作である『でぶっちょシンデレラ』をご紹介いたします。 文 昔むかし、あるところに、ひとりの女の子がいました。 女の子はおかあさんを早くに亡くし、おとうさんはのこされた女の子をたいそうかわいがりました。 やがておとうさんは再婚しました。新しいおかあさんは、二人のむすめをつれてきました。 女の子はシンデレラとよばれていましたが、これは当の名まえではありません。 シンデレラというのは、日語になおすと「灰かぶり」。その名のとおり、シンデレラはいつも灰にまみれ、よごれていました。 いいえちがいます、新しいおかあさんやおねえさんたちが意地悪だっ

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    solailo 2014/01/03
  • 二人目。カイちゃん(仮名)とそのまわりのおはなし その1 - wHite_caKe

    モシノセ・カイ(仮名)ちゃんの話をします。 クルハス・ヤミ(仮名)さんと縁が切れて一月と経たないうちに、私があらたに縁を結んだのがカイちゃんで、彼女もいろいろと思い出深い女性だからです。 とはいえ。 カイちゃんの話をするのは難しくてなんかいろいろ長くなっちゃってまして、けっこう困ってます。 ええと、いつものことながらこの話も、諸々の事情をかんがみまして、だいぶ事実を改変しております。 フィクションと思ってお読みください。 あなたが実際に似た話を知っているとしても、それはおそらく偶然の一致であり、この話とは無関係です。 スリーピング・ドールガール カイちゃんは一歳下の女の子です。現在私はかなりイイトシになってしまってますから、既にカイちゃんは女の子ではないわけなんですが、出会った当時はまだ十八歳でしたから、いまだに心の中では、彼女は女の子のままなんです。 肩までのストレートヘアはサラサラでつ

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    solailo 2013/06/14
  • 時折、世界は残酷で - wHite_caKe

    私がまだ、小学生の頃のことでした。 父のもとに、知らない女のひとから、電話がかかってきました。 「私の主人は末期の癌で、もうすぐ死にます」 「主人は、子どもの頃、シロイさん*1に良くして頂いたことを、よく懐かしがっていて」 「死ぬ前に一度、シロイさん*2にお会いしたいと」 父ネコヒコ(仮名)は神妙な顔で電話を切りました。 「お父さん、その友達に会いに行くの?」 「行かないよ。ちょっと遠すぎる」 そう言って父が挙げた地名は、確かに私たちの住まいからひどく遠い場所でした。 「それに……なんというか、それほど親しい友達ではなかったんだ、おれたちは。少なくともおれは、今電話を貰うまで、あいつのことを思い出しもしなかった。そう、思い出しもしなかったんだよ……」 それから父は、ぽつぽつと、思い出話を始めました。 「貧乏なやつだったんだよ。もちろん、おれたちの子どもの頃は日全体が貧乏で*3、全員似たり

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    solailo 2013/06/10
  • FF13の感想で始まる年明け - wHite_caKe

    新年あけましておめでとうございます。 1月1日、元日。こんな日は2009年を厳かに振り返り、2010年の抱負を知的に述べた文章を美しくまとめてブログに載せるのが私の思う「あるべき大人の姿」であり、そういった大事業に二分ほど取り組んでみたのですがあっさり挫折しましたので、ゲームの感想を書きます。 もうあちこちにいろんなかたの感想がアップされていると思います、あの大作ゲームFF13の話です。 FFやりたいなあ、オフラインのナンバリングタイトルをPS3でやりたいなあ、と思い続け待ち続けていたその願いはついに叶えられ、FF13が先日発売されました。 私は発売日前日、PS3体の埃を丁寧にブラシで払い、キーボード掃除用のウェットティッシュでコントローラーを隅々まで拭き、その後液晶画面専用ウェットティッシュでテレビを綺麗にして、翌日に備えました。 セキゼキさん(仮名)は、FF13のプレイ中断時間を最小

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    solailo 2010/02/13
  • 暗号ゲームと拡大解釈。曖昧な境界線の上で - wHite_caKe

    レイプ被害についての様々なやりとりが最近、あちこちを賑わせているのです。 この手のやりとりの恐ろしいところは、盛り上がれば盛り上がるほど、男と女というのが無闇に対立するような構造になりやすいところだと思っています。おまけにその構造は男は加害者、女は被害者みたいな二元論ぶりでおまけにその場合の男と女って、ヘテロ前提ですが何か?風に語られている気がして、それもまたよくないよねえ、と感じます。 そしてさらに、しばし待たれよ、ほんとにこの手の性犯罪と自衛を結びつけた議論において、男女は必ず対立するものなのですかどうなのですかそのへん。 『24人のビリー・ミリガン』において、レイプを行った加害者たる人格はアダラナという名の19歳女性の人格だったりすることを思い出したりして。 さて、レイプの話になると、自衛すべきだという意見は、大体こんな風になるのではないかと思います。 「もちろん加害者が悪いのは確か

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  • 偉くなくても強くはなれる - wHite_caKe

    はじめに 今回のお話は、諸々の事情をかんがみまして、だいぶ事実を改変しております。 フィクションと思ってお読みください。 あなたが実際に似た話を知っているとしても、それはおそらく偶然の一致であり、この話とは無関係です。 文 シロイさん、駅までなら送っていこうか? いいのよもう、どうせ通り道なんだから。それに誰かとお話しながら帰る方が楽しいでしょ。遅い時間なんだし、このへんは道が暗いし、駅まで歩くのは危ないでしょ。だから遠慮しないで。 ふふ、いいでしょう、この車。最近、かなり契約、とれてるからね。思い切って買ったの。実はこの車を誰かに自慢したかった気持ちもあったりして。だって私、この車見るたびに思うのよ、自分はここまで来れたんだなって。ほんと、嬉しくって。 この仕事、最初の頃は辛かったけどねえ。私は営業の才能がないって、何度思ったか。契約なんてとれなかったし、お給料もちょっとしかもらえなく

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    solailo 2009/08/13
    『だけど、強い立場にいる人間が、その強さを使わないでいるのって、とても難しいからね。』
  • 最低な男さんへ - wHite_caKe

    コメント欄に数日前にいらしていた「最低な男」さんへ ちなみに私自身は「最低な男」さんを別に最低だとは思っていません。世の中にはDVとかモラハラとか多重債務とかギャンブル依存とか、上には上というか下には下というか、とにかくもっといろんな最低要素を持った方がいらっしゃいます。 「最低な男」さんは誠実さも常識もある程度持ち合わせた方であるなと、コメントを読んで感じました。どうかご自身を「最低な男」などと不正確にカテゴライズなさらないでくださいな。 まずご質問に対してお答えいたします。 で、最後に、私が聞きたいことは現在、何か彼氏に偶然会ったら伝えたいことは何ですか? ん〜と、率直に言って何もナイですね。しばらく考えましたが、ナイです。 私は確かに辛い思いもいたしましたし、恨みに思う気持ちなんかも存在したわけですが、そのくらいのことを元彼が想定していないわけがないと思いますし。 アレは辛かった、悲

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  • 春の教訓大売出し市 - wHite_caKe

    以前、知人の不倫現場を目撃したことがあります。 あれは私が高校に進学したばかりの頃、祖父母にファミリー志向の回る寿司屋に連れて行ってもらったときのことでした。 四十代くらいの男女が、店に入ってきました。 私はその男性のほうに見覚えがありました。父の同僚のゴリタニさん(仮名)です。 軽く会釈をした私と目があった瞬間、ゴリタニさんの顔色がさあっと変わりました。 ものすごい勢いで顔をそむけ、女性を強引に引っ張りながら、私の座っている位置からからもっとも遠い席に、逃げ込むようにして去っていくゴリタニさん。 ゴリタニさんの態度に驚かされ、ぽかんと口を開けた私は、 「どうしたのケイキちゃん」 と祖母に声をかけられ、はっと我に返りました。 「ううん、なんでもない。知り合いが入ってきたような気がしたんだけど、見間違いだった」 答えながら、私は徐々に事態を理解し始めていました。 (もしかして……ゴリタニさん

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    solailo 2008/03/29
  • wHite_caKe - 「傷ついた」、「傷つけたくない」、「傷つかずに生きられる人間はいない」、「傷つけることを恐れるな」等の言葉を聞く度に思い出すのは〜その2〜

    前回が問題編だとすると、今回は解答編ちゅーことになりましょうか。 私なりに彼がなぜ立ち漕ぎするひとを偽善者にカテゴライズするのか追求したら、大体こんなかんじになりました。 彼は自分の足が短いことを気にしており、そのことに苦しんでいる。 だから人前で椅子に座るのが苦痛で仕方ない。座高が高いから座れば一目で短足がばれてしまうというのが、彼の考え。そのくらいならずっと立っていたいと常々思っているし、実際昔はなるべく人前で座らないようにしていた。 「電車の座席」と「自転車のサドル」に腰を下ろすことは、特に彼にとって耐え難い。テーブルなどで隠してごまかすこともできない状態で、公衆の面前に自分の長い胴をさらすことになるから。 だけど彼は同時に、そんなことを気にしている自分を『臆病』で『欺瞞的』であると感じ、そのことにも心底嫌気がさしていた。 だから彼はがんばって、人前で座るようになった。サドルに腰を下

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  • 泣くほど受験勉強が嫌か? - wHite_caKe

    この間、「気がついたら中学三年生に戻っている夢」を見ました。 目を覚ますと、知らない部屋にいる……と思えばそれは昔住んでいた部屋である。 あの家はもう無いはず、壊されたのだから。おかしい。と思いながらふと新聞を手に取ると日付が古い。 鏡を見ると、そこにいるのは幼い自分。 家族も友人も、十年ちょっとぶんだけ、若い。 「嘘だろ? これは夢か?」 と戸惑うのですが、そのまま中学三年生としての日常が続いてしまい、 「夢じゃないんだ……」 と納得せざるを得ない。 「もしかすると今までの人生が夢だったのかもしれない。でもリアルな夢だったなあ」 そう思いながら生活するが、そのうち学校で教えられる事がすべて、自分が既に知っている知識であることに気付く。ニュースで報じられる出来事も全て、知っている。 「じゃあやっぱりあの人生は夢じゃなかったのか? もしも既にある知識や大人としての判断力を上手く使うことができ

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    solailo 2007/05/20
  • ある種の会話テンプレート封じ - wHite_caKe

    私、昔から何十回と無く繰り返して、嫌になってしまった、ある種の会話パターンがあるのです。 「シロイさんてさー、いかにも料理しなさそうだよねー(ニヤニヤ)。絶対しないでしょう」 「絶対しないってことはないすよ。一人暮らしの人間がまともなもんを安くべたいなら、自炊は良いことですからねい」 「うっそだー。絶対しないよシロイさーん。あのさあ、インスタントラーメンゆでるくらいのことは、料理って言わないんだよ?(またしてもニヤニヤ)」 とのたまう男性が多いのはマジでどうしてなのかしらん? ちなみに女性にこれを言われたことはありません。女性には逆に「料理好きそうだよね」と言われることがあるのですがー。 「いや、インスタントラーメンゆでるときだってありますけど、もうちょい手をかけることもございます」 「ふーん。じゃあさ、最近なんか作った? ナニ作った? 答えられないでしょ! ねえねえ!!」 「昨日の夕

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  • リアリティで接客 - wHite_caKe

    一年ほど前に、ベコヤマ・サリコさん(仮名)とその娘トモリちゃん(仮名。当時五歳)と一緒に、東京ディズニーランドに行きました。 天候にも恵まれ、クリスマスのデコレーションも美しく、たいへん楽しく過ごすことができました。 私たちが最初に乗ったアトラクションは「ジャングルクルーズ」でした。 これは32人乗りのボートに乗り込んでジャングル探検に出掛ける、というコンセプトのアトラクションです。 コンセプトに従って、カバやワニ、象やゴリラといった動物がたくさん出現しますが、これらは皆精巧な作り物で、動きも外見もリアリティに溢れ、よく出来ています。 楽しいジャングル探検も終わりに近づき、船着き場に近づくと、キャストのおにいさんが、いつもの決められた台詞を口にしました。 「それではみなさん、ジャングルの旅も終わりに近づきました。船をお降りになりますときは、足下にお気をつけください。また、忘れ物がないように

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