北海道への海の玄関口となる青森県八戸市の八戸港。三陸道開通を控えた12月上旬、フェリーターミナルを訪れると北海道苫小牧市行きの船を待つ札幌や函館のナンバーを付けた約20台の大型トラックが並んでいた。 岩手県などに取引先があるという北海道由仁町の養鶏会社事業所のトラック運転手、斉藤義博さん(56)は、「道路が通れば八戸港までの移動が早くなり今までより1本早い船で帰れそう。乗れなくても休憩時間が増える」と歓迎した。 八戸と苫小牧の両市は11月下旬、今後の交流に関するオンライン会議を開催し、三陸道開通後の物流促進などについて意見を交換。八戸市の熊谷雄一市長は、仙台から八戸―苫小牧航路を経て札幌に至る新たなルートの確立が両市の経済発展の好機になると訴えた。