海の荒くれ男たちをマネジメントした女経営者 海賊と言えば、自由な海の男たちの集団というイメージがあります。 奔放に商船を襲ってはカネを奪い、 陸に上がっては酒に女にバクチに明け暮れ、 文無しになったらまた獲物を求めて海をさまよう、みたいな。ある種理想家された自由人の姿です。 ただ、やっぱりそんな放漫なやり方じゃあ「経営」はできません。 19世紀中国には、そのような自由な海の男たちを束ね、極めて合理的なマネジメントで「海賊経営」を実戦した敏腕経営者がいました。 その名は鄭夫人、本名は鄭一嫂(チェン・シーイ)。 本エントリーでは彼女が実戦した合理的な「海賊マネジメント」を紹介します。 1. 清王朝時代の中国の海賊 清の前の王朝であった明の時代、 東シナ海の海賊の主役と言えば倭冦でした。 倭冦については以前の記事「グローバル武装貿易グループ "倭冦"の男たち」で紹介しましたが、禁じられた海外貿易
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