三重県津、伊賀両市にまたがる青山高原の風力発電施設「ウインドパーク笠取」の風車落下事故で、施設を運営する中部電力の子会社シーテック(本社・名古屋市)が2日、津市内で記者会見を開き、事故原因についての調査結果を発表した。 同社は「羽根の一部の部品に強度の低い材質が使われていた」などと説明した。 同社によると、風車に取り付けられた観測機は先月7日午後4時頃に風速40メートル以上を記録。この強風により、羽根は風下側に回転して風を受け流す状態になったが、約40分後、羽根の角度を制御する装置に異常が発生。通常の3倍以上の速さで回転を続けた結果、支柱(高さ65メートル)から脱落した。 異常が起きた原因は、装置内にある金属の円盤が摩耗したためで、材質はアルミ合金だった。円盤は日本製鋼所(本社・東京都品川区)製で、点検は両社で3年に1回と定めていたため、2010年12月の稼働時から点検したことはなかったと