ルー・ダブス氏からポール・クルーグマン氏に至るまで、誰もが中国叩きに走っている。彼らによれば、中国は「ずる」をしている。 欧米の企業が中国に投資するのを難しくしており、投資した場合には、欧米から持ち込まれた技術を盗む。特定の産業に低い金利で融資している。 中国で事業を展開する企業には安い賃金や環境の汚染を容認している。特に重要なのは為替操作で、輸出競争力を非常に強くするために人民元レートを低く抑えている――といった具合だ。 この議論には、「なぜ中国がずるをしてはいけないのか」と応じることができるだろう。結局のところ、どの国も同じようなことをやってきたからだ。 英国も米国も「ずる」をして成長してきた 英国の重商主義的な成長モデルの歴史はイングランド王、ヘンリー7世の時代にまでさかのぼる。ヘンリー7世は少年時代をフランスのブルゴーニュ地方で過ごした際、この土地の人々がイングランドから輸入した羊