キッチンで起きるマジックの根本原理を、誰でも分かるように噛み砕いたエッセイ。章末には嬉しいレシピのおまけつきで、試したくなる。 ふだん料理をする人は、食材や調理道具の背景にある科学をどこまで理解しているだろうか。「おばあちゃんの知恵」だったり、レシピ本の受け売りばかりで、「なぜそうなのか」を説明できない場合が多いのではないか……といより、わたしがまさにそう。本書は、「ふだん料理をする人」が、料理の素朴な疑問に対し、科学の視点から答えている。 たとえば、パスタを茹でるとき塩を加える本当の理由は?なぜ「塩する」と長持ちするのか?「冷凍焼け」とは?アルコールを飛ばしても残っているのでは?炭火とガス火の違いは?圧力鍋の原理は?電子レンジの原理は?食品照射は"安全"か?などなど(全ての疑問は、一巻目次と二巻目次に載っている)。 わたしの場合、料理漫画やウロ覚え知識で、「炭火とガス火」と「圧力鍋の原理