早稲田大学雄弁会は、2022年で創立120周年を迎える。これまでに5人の首相を輩出し、「政治家の登竜門」「総理大臣養成クラブ」とも称される。その雄弁会の2002年以降の歴史は、従来語られぬままとなっていた。現役会員やOBへの取材を通じ、21世紀の雄弁会のあゆみを追った。(取材・文・写真=志田陽一朗) トップ写真は、雄弁会の会旗。「寄贈者 元内閣総理大臣 小渕恵三令夫人」と書かれたリボンが付いている。小渕恵三は、昭和37年卒の雄弁会OBである=会員提供 はじめに 早稲田大学には、120歳のサークルが存在する。 早稲田大学雄弁会。建学の父、大隈重信が初代総裁を務めたサークルである。雄弁会は、2022年で設立120周年を迎える。これまでに5人の総理大臣を輩出し、出身の現役国会議員は13人を数える。「政治に関心を持つ若者の集まり」として、歴史と実績を持つ組織である。私も、2018年から2022年に