レントゲンで黒い影の映ってしまった肺をCTスキャンするために紹介状を持って東京の病院に行き、名前を呼ばれ、白い服をお召しになられた黒いブラジャーのおばはんのあとについて放射線を取り扱っている地下施設へ向かう際の、おばはんの台詞がまるで風俗嬢、「こういうとこ来るのはじめて?」。いやだなあ、緊張や恐怖や不安なんてないわけない、違う違う、あるわけある、おっろー日本語は難しいなあ、つってあたふたしている僕に気を留めることなく、こちらの部屋になります、という、おばはんの目は笑っていた。 で、巨大な機械が置かれた白っこい部屋に入るとメガネのオッサンから、服を脱いで…これに…着替えてください…とローテンションで言われ、渡されたのが薄手のガウンみたいな衣服。さすが東京スキャンは神奈川レントゲンと違って粋だねえ、どうだい着替えがあるよ、襟がないのが下町風ね、ってブリーフ一枚になり、その薄ガウンを着ると丈が腰